日本地球惑星科学連合2015年大会

講演情報

口頭発表

セッション記号 M (領域外・複数領域) » M-IS ジョイント

[M-IS22] 地球流体力学:地球惑星現象への分野横断的アプローチ

2015年5月27日(水) 09:00 〜 10:45 106 (1F)

コンビーナ:*伊賀 啓太(東京大学大気海洋研究所)、中島 健介(九州大学大学院理学研究院地球惑星科学部門)、吉田 茂生(九州大学大学院理学研究院地球惑星科学部門)、柳澤 孝寿(海洋研究開発機構 地球内部ダイナミクス領域)、相木 秀則(海洋研究開発機構)、座長:吉田 茂生(九州大学大学院理学研究院地球惑星科学部門)

10:30 〜 10:45

[MIS22-07] マルチインパクト仮説による、月と地球深海洋底とプレート境界割れの全てを統一する形成メカニズムとプレート駆動力の起源

*種子 彰1 (1.SEED SCIENCE Labo.)

キーワード:月と地球深海底とプレート境界亀裂の形成メカニズム, プレート境界亀裂形成, マルチインパクト仮説, プレート移動の駆動力, 何度もの生物種の大絶滅, 2ピークを示す頻度曲線

マルチインパクト仮説では、太陽系の同一公転面上の軌道に形成された原始惑星CERRA(約火星サイズ)が、木星摂動
により木星近点側に軌道が偏平化する。小惑星セレス位置のCERRAは約275年毎の会合周期で、数億年後に木星軌道と交差するまで偏平化する。太陽と木星の引力により、CERRAは衝突直前にその破壊強度を超えて、複数の破片に断裂
する。潮汐破壊時のCERRAの軌道は地球軌道と交差しているので、マントル破片(月サイズ程度)は複数回の時間差の衝突となる。最初の衝突(約1.5月サイズ)で、太平洋の衝突クレーターと月の形成が起きた。
アイソスタシーにより、約4700m深さの太平洋の半分以上の広さの深海底が形成された。ダーウィン隆起を伴うマントル破片の巨大衝突は、地殻やマントルの飛散溶融や欠損とともに、コアの偏芯を含むマントルの変形と、地球半径RE≒6400kmに対して、深さ≒5kmの深海底の表面積の割合が約70%の現状は、海水の起源の議論は有るが、それが遇然での形成はあり得ないし、ウェゲナー氏が問題提起していた深海洋底の起源問題は忘れ去られていた。
結果としてプレート境界亀裂と形成や、プレートの凹状の陥没と弧状列島の形成、凸上プレートとの境界応力による
プレートの潜り込みの開始と、自転と慣性二次モーメントのアンバランス(最小値となる)の是正の力が駆動力として
指摘できる。地球軌道と楕円軌道の交差から、衝突時の相対速度は12.4km/sと衝突角度は約34.6度と計算された。地球の第二次宇宙速度は11.2km/sであり、第一次宇宙速度は7.9km/sである。 月はほぼ現在位置約60RMに形成される 。

ジャイアントインパクト仮説では、 地球の半径をRMとすると、3RMの位置にしかできず、火星サイズのインパクターのフィーデングゾーンの検討や、衝突確の問題と恣意的としか言えない速度と方向は、偶然にしては出来すぎている。
太平洋上のホットスポットによる海山列の軌跡や、海洋底拡大説として中央海嶺からの距離と残留磁化による地時期パターンによる移動方向が同時刻に急激な60度もの方向転換は、マントル対流説の駆動力の根拠を揺るがしています。プリュームテクトニクスにしても、何故その位置に対流やプリュームが発生するのか、プレートの境界はどの様にして形成されたのか、今の駆動力はどの様にして発生しているのか、充分な説明ができていない問題がある。

テーチス海を形成したDrake Passage位置(高緯度)への衝突は、地軸を23.5度程傾けるモーメントとミルーヌイ位置へのキンバーライトパイプの形成と、インド洋の形成とゴンドワナ大陸の分割と、分割された大陸が四方への大移動の原因となった。北極海位置のマントル欠落は、南極大陸がそこに収まってそれ以降は移動は起きていない。デカン高原やオーストラリアは活発に移動した。 太平洋のハワイ位置への衝突では、大陸移動する前のアフリカのキンバリー位置であり17.5億年前のプレミア鉱山は、大陸移動により鉱山ごと移動している。 地球の反対側への衝撃波は、マントルや地殻を突き破る衝撃ジェットの噴出と共に、ダイヤモンド鉱山が形成された。
約46億年前の惑星集積中のマグマオーシャンの時で無く、約40億年前までの冷却で地球の地殻は、楕円軌道の偏平化によりマントルとコアが充分に分化してから潮汐破壊したので、CERRAのコア部分はマントルの一部がエネルギーと角運動量を
失い、太陽方向に軌道を変えて水星となった。

木星に向かったマントル破片は、木星に突き刺さって大赤斑の起源と成った。木星のコアと成分が一致せず、熱伝導率が低いので大赤飯の中央部は周囲より数度低く、自転と偏正風によるゾーニングにより、巨大な渦が数百年も継続している。ちなみに、シューメーカーレビ第9彗星の木星衝突痕跡は、小赤斑として複数個が約半年間も持続した。偶然としても本仮説の証明として充分な説得力がある。冥王星は、木星とのスイングバイしたマントル破片とすると、比重や岩石惑星として理解が容易である。
<結論>太陽系から地球物理学と月の、統一した形成メカニズムが提案できた