日本地球惑星科学連合2015年大会

講演情報

口頭発表

セッション記号 M (領域外・複数領域) » M-IS ジョイント

[M-IS24] ガスハイドレートと地球環境・資源科学

2015年5月28日(木) 09:00 〜 10:45 102B (1F)

コンビーナ:*戸丸 仁(千葉大学理学部地球科学科)、八久保 晶弘(北見工業大学環境・エネルギー研究推進センター)、森田 澄人(独立行政法人 産業技術総合研究所 地圏資源環境研究部門)、座長:八久保 晶弘(北見工業大学環境・エネルギー研究推進センター)

09:45 〜 10:00

[MIS24-09] ピストンコアで採取した表層メタンハイドレート断面のラマン分光イメージング

*谷 篤史1來見 圭祐1蛭田 明宏2松本 良2 (1.大阪大学・理、2.明治大学・ガスハイドレート研究所)

キーワード:表層メタンハイドレート, 画像計測, ラマン, X線CT, 分解

メタンハイドレートは,メタン分子が水分子により形成された籠構造(ケージ)に取り込まれている包接化合物で,日本近海の海底にも多く分布していることが確認されている(Matsumoto et al., 2011).砂層の孔隙充填型メタンハイドレートに比べると,表層型ではサイズの大きいメタンハイドレート試料が回収されており(Lu et al., 2011),X-CTによる3次元観察も進められている(Tani et al., 2013).そのCT像をよく観察すると,メタンハイドレートと思われる箇所に色の違い(濃淡)が見られた.本研究では,この濃淡が何に起因するのかを明らかにするため,UT13航海で回収されたメタンハイドレート試料を対象に,X線CT画像による3次元観察と,ラマン分光による分割断面のイメージングを行った.両者の比較から,メタンハイドレートは数ミリ程度の粒として斑状に分布していること,CT像の濃淡の「淡」の部分がメタンハイドレートに,「濃」の部分が氷に対応していることが明らかとなった.本研究は平成26年度メタンハイドレート開発促進事業の一環として実施された.