日本地球惑星科学連合2019年大会

講演情報

[J] 口頭発表

セッション記号 M (領域外・複数領域) » M-GI 地球科学一般・情報地球科学

[M-GI37] 情報地球惑星科学と大量データ処理

2019年5月26日(日) 13:45 〜 15:15 301B (3F)

コンビーナ:村田 健史(情報通信研究機構)、本田 理恵(高知大学自然科学系理工学部門)、野々垣 進(国立研究開発法人 産業技術総合研究所 地質情報研究部門 情報地質研究グループ)、堀之内 武(北海道大学地球環境科学研究院)、座長:野々垣 進村田 健史(情報通信研究機構)

13:45 〜 14:00

[MGI37-01] 気象衛星「ひまわり」を用いた地球環境の探査

*安藤 隆太1渡部 重十1村田 健史2 (1.北海道情報大学、2.情報通信研究機構)

キーワード:気象衛星ひまわり8号、スペクトルデータ、16波長、人工知能

静止気象衛星「ひまわり8号」のデータと人工知能を用いて地球環境の探査を試みた。一般に人工知能を用いた画像認識では数万単位以上の画像を使用している。しかし、本研究では気象衛星「ひまわり8号」の16波長(可視〜赤外)で撮像したスペクトル画像データの画素ごとに抽出したスペクトルデータを人工知能の入力・教師データとした。スペクトルデータと地球環境を特徴付けることで、地球環境を学習し地球環境変動を認識するアルゴリズムを考案した。画素ごとの16波長のスペクトルデータを学習し地球環境を探査するのは、本研究が初めてである。しかも、本研究の手法では数百単位のデータセットで、緯度・経度、昼夜、季節など全ての空間・時間で地球環境を認識できる。気象衛星「ひまわり」のスペクトルデータを利用した人工知能は、台風や流氷などの予測にも有効であるとともに、地球や惑星の環境探査で人工衛星や探査機の能力を大きく引き出す有効な手法になると考える。