日本地球惑星科学連合2019年大会

講演情報

[J] ポスター発表

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[O-03] 高校生によるポスター発表

2019年5月26日(日) 13:45 〜 15:15 ポスター会場 (幕張メッセ国際展示場 8ホール)

コンビーナ:原 辰彦(建築研究所国際地震工学センター)、道林 克禎(名古屋大学大学院環境学研究科地球環境科学専攻地質・地球生物学講座岩石鉱物学研究室)、久利 美和(東北大学災害科学国際研究所)、山田 耕(早稲田大学政治経済学術院)

13:45 〜 15:15

[O03-P11] 雷雲発生の観測

*増田 歩音1 (1.横浜サイエンスフロンティア高等学校)

キーワード:雷雲、電波

現在、雷雲を観測する方法は専門の機器を利用して観測されていて、その観測データはインターネットやラジオなどから情報を得ることができる。しかし、それらは利用者がいるところの詳しい情報は知りにくい。そこで、利用者の位置にあった詳しいデータを身近なものを使って得ることができたら、より多くの人が利用でき、落雷事故を未然に防ぐことができるのではないかと考えた。
雷雲は、電波を跳ね返すという特性がある。その跳ね返した電波を観測することで雷雲の有無を確認することができると考え、本研究は電波を使用して観測を行った。電波は、多くの人が利用できるアマチュア無線の電波とAMラジオを使用した。電波を受信するだけだと音声しか得ることができず観測することが困難であるため、その音声データを画像化するソフト”HROFFT”を使用した。このソフト上の画像は横軸が時間、縦軸が周波数で送られてきた音声データを点や線であらわしている。例えば、流星の場合は点、飛行機の場合は曲線としてあらわれる。雷の場合は縦に長い一本の線であらわれる。このように画像上の点や線は観測した対象物によって大きく変わるため、雷雲の発生も確認することができる。
アマチュア無線の電波では、本校屋上(横浜市)では雷雲が発生しなかったため観測できなかった。新潟県妙高市での観測は成功し、画像でも確認できた。AMラジオでは、本校屋上で観測を行ったがノイズが多すぎて雷雲を確認することができなかった。
これらの結果から、観測できなかった要因の一つであるノイズは都市部のほうが多く出ることが分かった。このノイズを除去しない限り雷雲の観測は困難であると考えた。そこでノイズを除去する方法として、内的要因のノイズに関しては、受信機に流れている余分な電流を外部に逃がすことで電気信号によるノイズを除去しようと考えている。外的要因のノイズに関しては、受信感度を調整することでノイズをできる限り減らせるのではないかと考えている。そして最終的には周囲の環境に左右されずに雷雲を確認できるようにしようと考えている。