JpGU-AGU Joint Meeting 2017

講演情報

[JJ] ポスター発表

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[O-05] 高校生によるポスター発表

2017年5月21日(日) 13:45 〜 15:15 ポスター会場 (国際展示場 7ホール)

13:45 〜 15:15

[O05-P11] Microsoft Excel を使った系外惑星の分類モデル

*宮西 涼子1、根田 俊輔1、馬場 康平1、田口 恵里1、安藤 啓太1、梅田 康陽1 (1.清真学園高等学校)

キーワード:系外惑星

太陽系が宇宙の中でどのような存在なのか理解を深めるため,系外惑星の性質を比較した。
1.方法
 今回は,ウェブ上に公開されている系外惑星のうち,惑星の半径,質量,軌道半径が計算されていて,かつ中心星のスペクトル型,表面温度,視等級および地球からの距離がわかっているものを対象として1),それらを中心星のスペクトル型ごとに分け,Microsoft Excel を使ってグラフ化した。ただし,中心星がパルサーなどの恒星は除外した。
 まず質量–軌道長半径グラフの散布図を,密度を段階分けした系列で描いてみた。しかし,密度だけでは必ずしも惑星の種類(岩石惑星,氷惑星,ガス惑星)を特定できるわけではないので,半径–質量グラフについて提唱されている理論曲線に当てはめてみることにし,今回は,Seager et al. (2007)2)を採用した。
 また,中心星からの距離については,液体の水が安定して存在するとされるハビタブルゾーン内縁の位置3)や,氷惑星が形成される位置を決める雪限界線4)と比較し,惑星の種類を判別した。
2.結果と考察
 M型を除くと,中心星のごく近くに低密度な惑星が多数発見されており,いずれもガス惑星と推定される。それに対して,M型の場合は,岩石惑星と思われるものも割合が小さくない。また,今回対象とした系外惑星には,氷惑星と認められる例が含まれていなかった。それらの理由のひとつには,トランジット法などの観測方法により,中心星に近い大型の惑星ほど見つかりやすいことがあるのだろう。
 太陽系を系外惑星と比較すると,同じG型でも中心星にごく近いガス惑星が多いことから、重力のバランスなどが比較的安定した惑星系であると考えられる。
謝辞:研究にあたって情報通信研究機構の布施哲治先生よりご助言を頂戴した。
文献 1) http://exoplanet.org/ 2) Seager, S. et al., 2007. The Astrophysical Journal 669: 1279–1297.
3) http://www.planetarybiology.com/calcurating_habitable_zone.html 4) Ida, S & Lin, D.N.C., 2004. The Astrophysical Journal 604: 388–413.