JpGU-AGU Joint Meeting 2017

講演情報

[JJ] ポスター発表

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[O-05] 高校生によるポスター発表

2017年5月21日(日) 13:45 〜 15:15 ポスター会場 (国際展示場 7ホール)

13:45 〜 15:15

[O05-P56] 回折格子を用いた流星の分光観測

*菅原 篤弥1、伊藤 颯矢1、操 知希1、三野 正太郎2 (1.宮城県古川黎明高等学校、2.宮城県古川黎明中学校)

キーワード:流星、輝線スペクトル、回折格子

私達は流星の色が発光開始点と発光終了点で変わっている画像を見て流星の発光に興味を持ったことから、分光観測で流星がどのような元素によって発光しているのかを研究した。まず、研究には格子数が300本/mmのブレーズド回折格子と格子数が1000本/mmの透過型回折格子フィルムをデジタル一眼レフカメラに装着した装置を使用した。研究方法は、はじめに上記の装置を用いて流星のスペクトル写真を撮影する。次に、スペクトル管を流星を撮影する時に近い状態にした上で分光撮影を行い回折格子のスケールを調べる校正作業を行う。その後、画像解析ソフトウェアを使い、写真上で流星本体からその流星の光の由来となる元素を表す輝線スペクトルまでの距離(ピクセル数)を測る。そして、このスペクトル写真と校正作業の画像を照らし合わせて流星発光の由来となる元素を推定する。今回の観測では、ペルセウス座流星群を宮城県内の4箇所から6台のカメラをパソコンやリモートシャッターと接続して、5秒間と10秒間露出で連続撮影した。そして、ペルセウス座流星群の一つと思われる1枚のスペクトル写真を撮ることができた。校正作業は、画像の輝線スペクトル(波長589nm)をナトリウムと仮定して校正作業、更にスペクトルの推定を行った。上記の方法で解析した結果、521nmと630nmとみられる波長を特定した。このことより、流星はナトリウムやマグネシウム(518nm)、ケイ素(634nm)といった元素で発光しているのではないかと考えた。最後に、本研究を行うにあたり指導、協力していただいた高知工科大学 山本真行先生、茨城大学理学部理学科地球環境科学コース1年生 鈴木湧平様に厚く御礼申し上げます。