第96回日本医療機器学会大会

講演情報

シンポジウム

シンポジウム6 医療機関における携帯電話等の使用について~院内での携帯電話のルールは、きちんと定められていますか?

座長:三島 博之(九州大学),加納 隆(滋慶医療科学大学大学院)

[シンポジウム6] 病院内における無線音声通信(携帯電話,スマートフォン)の流れ

~現状の問題点と今後~

花田 英輔 (佐賀大学理工学部)

医療現場では情報の正確かつ迅速な共有が重要であることは言うまでもない.近年は移動体通信技術の発達と種々の検討がなされた結果,携帯電話や無線LANが概ね安全に活用できるようになった.医療現場では記録を残すことが重要であり,近年のIoT技術の進化と相まって,移動体通信はデータ通信としての活用が進みつつある.しかし,主に緊急性の高い情報伝達や,患者と医療者の間での通話など,音声通信の需要がなくなることはないと考える.VoIPに代表されるように,データ通信の形での音声通信も可能である.しかし,通信対象となるデータ量がますます増大することで,音声データが途切れることは音声が途切れることを意味し,緊急時の連絡では不安を生じることになる.
そこでここでは,特に音声通信に着目して,医療現場における,これまでの移動体通信導入について振り返ると共に,現状残されている問題点と今後考えられる方向性についてまとめる.