[III-TRS02-4] Positioning of the Transitional Medical Support Center in the transition of children with congenital heart disease
Keywords:移行期医療, 自立支援, 成人先天性心疾患
【背景】小児期発症の心疾患の多くは,治療の向上に伴い成人期に達するようになり、小児期とは異なる新たな問題点に直面するため、継続的な医療が必要である。小児から成人へのスムーズな「移行医療」が行われることにより、遠隔期における合併症を予防し、早期に加療することにより予後を改善できるような継続的な「生涯医療」が可能になる。移行医療について、本学会および成人先天性心疾患学会、日本循環器学会などで検討されており、また、厚生労働省から移行期医療支援体制の構築に係るガイド(2017)が示され、小児慢性特定疾病児童等自立支援事業(2015)、移行期医療支援センター構想および整備事業などが行われ、循環器病対策推進計画(2020)が示され加速しているが、まだまだ模索しているのが現状である。【移行期医療における課題と問題点】小児期発症心疾患患者の自立と成人期医療体制への移行の両者が含まれる。1 Transition(トランジション:移行)とTransfer(トランスファー:転科)のバランス、2 生涯医療の一環として小児期から成人期に至る継続的な移行医療体系の確立、3 専門医療施設を中心とした地域の医療体制とのネットワーク構築、4 社会保障制度の移行、5 患者自身の病気の理解と自立と自律、6 病態の把握と自立の障害になっている原因検索及び評価、7 多領域多職種専門職の育成、8 医療-福祉-教育-就労を含めた連携と情報共有などがある。【移行期医療支援体制モデル】各自治体各地域に合ったプランが必要であるが、現状の課題を踏まえて、愛媛県の取り組みの経験などから、児童福祉法、循環器病対策基本法のもと、小慢自立支援員と移行期医療コーディネーターなどとの機能的連携を含めた移行期医療支援体制モデルを提案する。