日本体育・スポーツ・健康学会第71回大会

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学校保健体育研究部会 » 【課題A】大学体育の授業をいかに良質なものにするか

学校保健体育研究部会【課題A】口頭発表①

2021年9月7日(火) 13:30 〜 14:59 会場11 (Zoom)

座長:大林 太朗(筑波大学)

13:46 〜 14:01

[学校保健体育-A-02] R2年度学士課程「体育」における授業方法の変更が学生の目標到達度評価および授業評価に与えた影響

*佐橋 由美1 (1. 大阪樟蔭女子大学)

 全国の他大学と同様、当大学も学士課程科目(教職必修)である体育授業において、昨年春学期を通じて遠隔授業への授業方法の変更を迫られたわけであるが、本報告はこの授業方法の変更が学生の授業への取り組み姿勢や授業満足度等にどのような影響をもたらしたのかを、授業アンケート等により把握することを目的としたものである。
 本学では、いわゆる教養課程「体育」は「運動と健康(A)(B)」という科目名で、春(A)1単位、秋(B)1単位が1回生を中心に選択科目として開講されている。ただ、位置づけは選択科目であるが、教職免許の法令科目ということもあって、資格取得の必要から受講する学生が多いため、毎年、学科別に13クラスを開講している。この授業の他に体育・スポーツ実習科目は開講されていない。
 春学期を通してICTツールを利用し遠隔実施した授業は、秋学期になると、受講生全員が一度に対面授業を受講する方法-通常の実施方法-へと戻った。秋学期は、大きなインタラプションなく、シラバスに示した授業計画をほぼ完全に消化することができた。
 「全面遠隔」と「全面対面」という授業実施方法の違いが、秋学期終了時の受講者、とりわけ、(A)(B)通年受講者の到達度評価(学習成果の自己評価)や授業満足度にどのような影響をもたらしたのかについて、アンケートデータの分析を行って検討していく。
 分析する授業アンケートデータは主に、①「全面遠隔」で実施された春学期「運動と健康A」については、最終授業において課題レポートとして収集した「春期授業を終えて」という学生の自由コメント(形式なし)と、②秋学期「運動と健康B」の最終第15回授業にて収集した「授業アンケート」である。②の調査は、例年最終授業の際に続けて実施しているもので、過去の収集データとの比較も一部可能となっている。