日本体育・スポーツ・健康学会第71回大会

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学校保健体育研究部会 » 【課題A】大学体育の授業をいかに良質なものにするか

学校保健体育研究部会【課題A】口頭発表①

2021年9月7日(火) 13:30 〜 14:59 会場11 (Zoom)

座長:大林 太朗(筑波大学)

14:18 〜 14:38

[学校保健体育-A-04] コロナ禍での大学体育授業においてダンス教育の重要性が伝わる授業デザインの研究

教員養成課程における体育授業研究でのZoomダンスの実践

*山﨑 正枝1 (1. 金沢大学)

2020年度新型コロナ感染症パンデミックや北陸の大寒波に大学授業はハイブリッド対応となった。大学体育をいかに実施するか教育的観点で対面授業の意義から授業デザインを検証する。対象者は、教員養成課程の体育専門研究ダンス領域の20名、実践研究に関するインフォームドコンセントを得た。前期(Fs)は、感染防止対策と猛暑による熱中症を配慮して夏季集中授業(IC)とした。ダンス教育の重要性をいかに伝えるか教育目標に沿い期間中は対面授業時の課題の提出にてイメージづくりの働き掛けをした。後期(Ss)は、時間割通りの対面後にリモート(RC)にてZoomダンスとなった。ダンスの評価すべき要点を理解することが学びに繋がると考え、具体的な項目の自己評価と振り返りの自由記述を実施した。検定方法は、教育評価に度数に関する適合度の検定を実施、変数の関係の把握に相関を使用した。結果は、授業で伝えたい視点に関する主体的な学びや発見・問題解決学習に関する理解率は、Fsが75%でSsは83%を示した。授業デザインに対するFDと学びの理解率は、Fsに比べてSsの相関は高い関係を示し、特に主体的な学びとの相関関係が高く見られた。同じ授業内容であるが、共有できた時間が異なると結果は異なることが示唆された。対話的な学びと主体的な学びと相関関係は高く(r=0.8150)、深い学びは対話により高くなる傾向も示された。毎週の授業時間を共有することにより対話から発見や学びが深まること、継続的な学びの時間が必要であることが示唆される。Zoomダンスでは、運動強度は劣るが、ライブにより互いの表情が見えた双方で繋がる楽しさの価値も示された。予期せぬ状況下にも、教育の本質を熟慮不動にて、様々な状況に対応できるカリキュラム・マネジメントを考案、伝えるべきことが伝わる授業デザインの研究は、教育を担う者として重視していきたい。