The 71st Conference of the Japan Society of Physical Education, Health and Sports Sciences

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Oral (Theme)

学校保健体育研究部会 » 【課題A】大学体育の授業をいかに良質なものにするか

学校保健体育研究部会【課題A】口頭発表②

Tue. Sep 7, 2021 1:30 PM - 2:59 PM Room 12 (Zoom)

Chair: Hiroshi Imashuku (Sakushin Gakuin University)

2:02 PM - 2:17 PM

[学校保健体育-A-08] 体育実技におけるオンライン講義と対面講義の学習効果比較Ⅱ

*Kazusa Oki1, Ken Nakazawa1 (1. The university of AIZU)

本研究は、体育実技をオンライン講義と対面講義で実施した場合の学習効果について明らかにすることを目的とした。

2019年度末より、国内においても新型コロナウイル感染症の感染者が増加し、大学教育も対面では実施できない状況であった。しかし、大学の体育実技は、「身体運動の実践を通して規範と役割に基づく、学生間の相互関係を中心として展開されるもの」(全国大学体育連合、1990)であり、対面で実施することが前提となっている。2020年度は前代未聞の事態であり、オンラインでも体育実技を実施せざるを得ない状況となった。このような状況下で、体育実技をオンラインと対面で受講した学生は、学習の効果をどのように捉えているのか、主観的評価によって調査することとなった。

調査対象は、体育実技を受講した学生247名であった。講義中に質問紙を配布・回収した。質問項目は、属性(年齢、性別、現在の運動頻度、受講前の運動頻度)、身体面に関する項目、コミュニケーションに関する項目、心理面に関する項目であった。各質問項目は、①オンライン学習(課題を視聴・実践する自主学習)、②オンライン講義(zoomで同じ時間帯にクラス全員で実技を行う講義)、③対面講義(グラウンド・体育館での実技)の3つの場面について、それぞれ7件法(7.とてもよくできた、6.よくできた、5.まあまあできた、4.どちらともいえない、3.あまりできなかった、2.ほとんどできなかった、1.まったくできなかった)にて回答を得た。

調査の結果、対面講義についての回答は、オンライン学習やオンライン講義場面よりも全ての質問において平均値が高かった。この結果から、体育実技は対面で実施することにより、学生の主観的な学習効果は高いことが明らかになった。