The 71st Conference of the Japan Society of Physical Education, Health and Sports Sciences

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専門領域別 » Coaching and Training

体育方法 ポスター発表

[09 方ーポー26] 女子バスケットボール選手へのボールの飛距離を獲得するワンハンドショット動作の指導効果の検討

〇Kanae Ishikawa1, Toshinori Endo1 (1.Aoyamagakuin University)

世界の多くのバスケットボール選手が男女問わずワンハンドショットを用いている一方で、日本国内の女子選手の多くはボースハンドショットをしている。我々は、日本女子選手のワンハンドショットの飛距離獲得に影響する動作要因を横断的に明らかにしているが、それらの動作が実際の指導に有用であるかについては検討されていない。そこで本研究では、著者ほか(2020)が明らかにしたワンハンドショットの飛距離を獲得するための動作要因をもとにしたワンハンドショット指導の即時効果について検討することを目的とした。

バスケットボール部に所属する大学女子選手4名(以下、対象者A、B、C、Dとする)を対象に、約1時間のワンハンドショットの指導を行った。指導内容は、下肢をより屈曲させてからジャンプ動作を行うこと、上肢においては胸の前から即座に1モーションでショットすること、下肢のジャンプ動作と上肢の伸展動作を同期させること、の3点を口頭で指示した。

その結果、指導後は指導前と比較して、対象者AおよびBは3m、対象者CおよびDは1m、それぞれボールの飛距離が増加した。指導後の動作をみると、4名に共通した変化として、下肢によってより前方に身体が投射されていたこと、膝関節最大屈曲時に肩関節角度がより伸展したこと、下肢および上肢の鉛直速度の増加が同期していたことが確認された。

このことから、女子選手のワンハンドショットの指導において、ボールの飛距離を獲得するためのショット動作を口頭で指導することは、動作と飛距離に対して即時効果が認められることが示された。さらに、個人内のボールの飛距離獲得に伴う即時的な動作の変化は、横断的に明らかにされていた動作要因に近づくように変化していたことが明らかになった。対象者4名それぞれの動作変化の詳細については、当日に報告する。