The 71st Conference of the Japan Society of Physical Education, Health and Sports Sciences

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専門領域別 » Coaching and Training

体育方法 ポスター発表

[09 方ーポー53] バスケットボールにおける自己評価と他者評価から見たコーチの意図と選手の理解度の関係

〇Ken Nagamine1, Osamu Aoyagi1, Ikuo Komure1, Shinya Tagata2, Yasumumi Ohyama4, Tomohiko Annoura3 (1.Fukuoka University, 2.Hiroshima Dragonflies, 3.Japan University of Economics, 4.National Institute of Technology Sasebo College)

コーチは、戦術やチームの方針を決め、それを選手に伝えゲームを組み立てる。しかし、しばしばその意図が正しく伝わらない場合がある。その原因としては選手の理解不足やコーチの説明不足などが考えられるので、その現状を把握することは現場の指導において重要である。そこで、本研究では、出場選手、選手外部員、コーチが、選手のプレイの評価を行い、互いの関連から上記の把握を行う。つまり、「出場選手―選手外部員」の相関が高ければコーチの意図が上手く伝わらず、「出場選手―コーチ」の相関が高ければ試合を観戦している選手外部員の着目する観点が低く、「コーチ―選手外部員」の相関が高ければ、出場選手自体の価値観や理解度が低いと考えることにした。対象はF大学男子バスケットボール部の出場選手8名、選手外部員22名、コーチ3名で、各々が令和3年度F県大学リーグ戦の試合後に、出場選手のOffenseに関する6項目とDefenseに関する9項目の計15項目を10点満点で評価を行った。得られた評価の平均値の3者間の相関係数を求めた。結果、「Deny (r=.305) 」「Score Attack (r=0.921) 」などの3項目で「出場選手―選手外部員」の相関が高く、コーチの意図をうまく理解できていないことが示された。「Contact Bump (r=0.520) 」「Break Course (r=0.214) 」の2項目で「出場選手―コーチ」の相関が高く、選手外部員のプレイ評価の観点が低いことが示された。また「コーチ―選手外部員」においては、「Box Out (r=0.860) 」「Paint Attack (r=0.857) 」などの10項目で高い相関関係がみられ、出場選手の理解不足がみられた。つまり、予想される3つのパターンの中では、出場選手の理解不足が多く占めており、今後の指導での対応が示唆された。