日本体育・スポーツ・健康学会第71回大会

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体育方法 ポスター発表

[09 方ーポー58] ミニバスケットボール選手における相対的年齢効果についての検討

全国大会出場チームを対象に

〇石川 峻1,2、村上 佳司3 (1.芦屋大学、2.広島大学大学院、3.桃山学院教育大学)

我が国において4月1日を区切りとし学年が構成されており、同一学年であっても4月生まれの者と1-3月生まれ、所謂早生まれの者では約1年の成長の差がある。この誕生月の違いが様々な能力に影響を与えていることを相対的年齢効果(Relative Age Effect:RAE)と呼び、これまで調査、研究がなされている。例えば、サッカーや野球の育成年代のエリート選手において、誕生月に偏りがあり、早生まれの選手が少ない(広瀬・平野、2008;今村・沢木、1989;勝亦ほか、2017;河合ほか、2007;高藤ほか2018)。また、プロ選手に目を向けてみてもJリーグ、プロ野球ともに誕生月に偏りがある(中山、2005;岡田、2004;内山・丸山、1996)との報告がされている。バスケットボールのBリーグにおいても、B1、B2選手において、4-6 月生まれが多く、1-3 月生まれが少ない(石川・青木、2019)。これらの原因の1つとして、4-6月生まれの者は幼少期において体格や運動能力が優れていることから、様々な成功体験を繰り返してきたことが挙げられている。しかし、ミニバスケットボール選手において、相対的年齢効果を調査した研究は認められない。そこで本研究では、ミニバスケットボールの全国大会における登録選手の誕生月分布、出場時間に関する相対的年齢効果を明らかにし、育成システムや指導法の示唆を得ることを目的とした。研究対象者は2021年3月に開催された第52回全国ミニバスケットボール大会出場チームの選手である。チーム代表者に口頭と書面にて本研究の趣旨と内容をよく説明し、保護者の同意の得られた選手のみ、データを提供していただいた。分析の視点は①全国大会出場チームにおけるベンチ登録選手の誕生月分布の実態、②全国大会3試合の出場時間と誕生月の関係である。結果は本学会にて発表する。