Japanese society of radiological technology kinki branch

Presentation information

Oral Presentation

General Radiography

Sat. Jan 20, 2018 1:50 PM - 3:10 PM Room1 (2F)

座長:小林 弘幸(日赤和歌山医療センター)、岸本 健治(大阪市立大学医学部附属病院)

2:30 PM - 2:40 PM

[05] Investigation of both processing for extremely low spatial frequency image and scattered radiation removal in lateral view of thoracolumbar vertebra

*坂元 彩乃1、伊泉 哲太1、山根 康彦1、川眞田 実1、大野 歩果1、岡本 英明1 (1. 大阪国際がんセンター)

【背景・目的】当院では,胸腰椎の手術中にポータブルX線装置による側面撮影を行っている.胸腰椎の側面撮影は,体格差や吸収差が大きく,黒つぶれや白とびが生じる.また,グリッドを用いることでX線の射入によるモアレの出現や線量不足なども生じることがある.迅速な撮影が求められる術中撮影で,体格差や吸収差の大きい被写体を撮影する際に適切な画像処理を施す必要があった.そこで,今回導入される超低周波強調処理(ダイナミック処理)と,散乱線除去処理(VG)を併用し,胸腰椎側面撮影における検討を行った.

【方法】アクリル板5cmにCDRADファントムをのせ,その上に5cm,15cm,25cmと厚みを変化させてアクリル板を重ね,胸椎,腰椎,高吸収物を模擬した計11cm,21cm,31cmのファントムを作成した.撮影条件を85kV,10mAs,SID120cmとし,実グリッド(グリッド比8:1),従来画像処理と,VG(グリッド比6:1),ダイナミック処理の組合せで3種類のファントムを5回ずつ撮影した.また,厚みの異なるファントム画像のS値を全て統一し,黒つぶれと白とびを想定した画像を得た.これらの画像に対し,CDRAD analyserで解析しIQFinv.を求め比較した.また,ダイナミック処理のパラメータを2,3,4と変更させ,強度を変えた画像に対しても比較した.

【結果】黒つぶれと白とびを想定したファントムにおいて,VGとダイナミック処理を併用することにより,実グリッド,従来画像処理と比較してIQFinv.は高くなった.また,ダイナミック処理の強度を強くすることにより,IQFinv.が顕著に高くなった.