Japanese society of radiological technology kinki branch

Presentation information

Oral Presentation

Magnetic Resonance Imaging

Sun. Jan 21, 2018 2:30 PM - 3:20 PM Room1 (2階)

座長:松井 知也(日高総合病院)、山崎 勝(都島放射線科クリニック)

2:40 PM - 2:50 PM

[25] Effect of the orthodontic metals in temporomandibular joint MRI

*堀井 慎太郎1、京谷 勉輔1、吉田 直碁1、曽宮 雄一郎1、塩屋園 敦2 (1. 神戸大学医学部附属病院、2. 神戸大学医学部附属病院 歯科口腔外科矯正歯科)

【背景及び目的】日本顎関節学会によると顎関節症には4つのタイプがあり,タイプによっては歯科矯正で治療可能な場合がある.しかし,歯科矯正インプラントは複数の金属パーツから構成されており,パーツ毎にMRI施行時においてトルクや発熱などの安全情報が記載されているわけではない.また,多数の金属パーツによって磁化率アーチファクトが発生し,MRIの画質に与える影響があることは容易に想像できる.本稿では,顎関節症の治療法のひとつである歯科矯正装置を装着した場合,MRIで安全に顎関節の評価を行うことができるのかということに着目して検討をおこなった.

【方法】装置は1.5T−MRI,頭部専用コイルを用いた.歯科矯正用パーツ15種について吸引トルク試験とMRI画像(プロトン密度強調像,STIR,T2スター強調像)への検証を行った.吸引トルク試験については各種パーツの偏向角を計測し,画質の検証は,寒天内にパーツを封入し,磁化率アーチファクトについて物理的検証をおこなった.なお,臨床を想定し歯科矯正装置を装着した場合,顎関節と矯正装置近位部との距離を54mmと仮定し,アーチファクトの影響が顎関節に干渉する可能性についても検証をおこなった.

【結果】歯科矯正用パーツ15種について1.5T-MRIでは,吸引トルクは発生しなかった.また,歯科矯正装置を装着した場合でも顎関節MRIの画像に影響しなかった.

【結語】歯科矯正装置を装着した場合,MRIで安全に顎関節の評価を行うことができるということが確認できた.