日本放射線技術学会 近畿支部 第61回学術大会

講演情報

一般演題

MRI 基礎技術・安全性

2018年1月21日(日) 14:30 〜 15:20 第1会場 (2階 鳳凰の間(東・中))

座長:松井 知也(日高総合病院)、山崎 勝(都島放射線科クリニック)

15:10 〜 15:20

[28] QC手法を用いたMRI検査における安全性向上に関する取り組み

*松井 大易1、市田 隆雄1、東田 満治1、山田 英司1、久住 謙一1、木村 大輔1、則政 季代1、竹森 大智1 (1. 大阪市立大学医学部附属病院)

【背景・目的】2016年度のjapan medical imaging and radiological systems industries association (JIRA)のMRI吸着事故件数の報告では,MRI検査時の吸着事故件数は上昇傾向にあり,検査に携わる医療従事者は安心・安全にMRI検査を行う事が求められている.今回我々は,金属の持ち込み防止対策の実施と体内インプラント情報に関して調査を行い,MRI検査の安全性の向上を検討した.

【方法】quality control(QC)の手法に則り,テーマの選定を行い現状把握及び要因解析を行った.次に対策として,①小型携帯金属および大型金属の持ち込み防止策,②体内インプラント情報の調査を行った.体内インプラント情報は調査結果をExcelにまとめradiology information system (RIS)端末で閲覧できるシステムを構築した.それぞれ対策を実施した後,対策前後の効果を確認するため安全性に関するアンケート調査をMRI検査に従事する放射線技師及び看護師に実施した.

【結果】対策①実施後,小型携帯金属の持ち込みを54件防止する事ができた.大型金属に関しては,車いすおよびストレッチャーの移乗場所を徹底する事ができた.対策②実施後,体内インプラント情報を周知することにより技師および看護師の体内インプラントに関する認識が向上した.

【結語】金属持ち込み防止対策の実施および体内インプラント情報を周知することにより,MRI検査に対する安全性が向上した.