日本放射線技術学会 近畿支部 第61回学術大会

講演情報

一般演題

医療情報・読影補助・教育

2018年1月21日(日) 10:35 〜 11:25 第2会場 (2階 鳳凰の間(西))

座長:小川 宗久(神戸赤十字病院)、枚田 敏幸(済生会滋賀県病院)

11:05 〜 11:15

[48] X線CT検査における次世代型線量管理システムの構築に向けて

*阿部 勇輝1、西田 崇1、米屋 勇介1、宮原 哲也1、鈴木 宏卓1、安部 勝人1、船橋 正夫1 (1. 大阪急性期・総合医療センター)

【背景】当センターではDIR(Dose Index Registry)の概念を臨床に取り入れるため,次世代型線量管理システムを導入した.既存のシステムは装置やワークステーションと直接接続するため,装置メーカーが限定されてしまう.そのため,モダリティごとに接続が必要で現実的ではなかった.そこで我々はPACSからDICOM情報を収集して線量管理ができる次世代型線量管理システムに着目した.

【目的】次世代型線量管理システムを導入している施設のX線CT検査のDICOM情報を調査し,次世代型線量管理システムを今後臨床に導入する場合に検討すべき項目を検証した.

【方法】次世代型精度管理システムが導入されている6施設において,X線CT検査のDICOM情報を収集し,各施設におけるX線CT装置メーカーや転送しているDICOM情報について環境調査を行った.

【結果】X線CT装置から送信されているDICOM情報は施設によって異なっていた.しかし装置メーカーやPACSメーカーに関わらず,情報を収集することができていた.

【考察】次世代型精度管理システムはPACSからデータを取得するのみで,どのモダリティでもDICOM情報を収集することができる.装置のグレードや施設のネットワーク環境によってデータ取得できない場合もあるため,考慮が必要である.しかし,全ての検査に対して線量管理を行うには,この手法を用いることが最も簡便で合理的である.さらに,多施設から膨大なデータを収集し,DICOMデータの整備を進めることでDIRの構築につながっていくと考えられる.