第16回日本薬局学会学術総会

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一般演題(ポスター)

一般演題(ポスター)Bグループ

Sun. Nov 6, 2022 2:10 PM - 3:00 PM ポスター会場1~3 (4階 405+406/409+410/413+414)

[P-014-B] 当社におけるラゲブリオのフォローアップの実態

浅羽 広寛, 小出 奈美, 平林 慧 ((株)トモズ)

【目的】2019年12月に公布された改正薬剤師法並びに薬機法が2020年9月から施行され、努力義務とされてきた薬剤交付後の服薬フォローアップが義務化されておよそ1年半が経過した。その中で2021年12月24日に新型コロナウイルス感染症の内服治療薬「モルヌピラビル(商品名:ラゲブリオ®)」が特例承認を受けた。ラゲブリオ®においては薬剤師のフォローアップが特に重要視されている。そこで我々は、フォローアップの効果を分析するために「当社におけるラゲブリオ®の調剤後フォローアップの状況」を調査した。【方法】アンケート調査:ラゲブリオ®特例承認後~4月30日処方分(2回目のフォローアップ終了分)までを対象として調査し318件の回答を得た。【結果】患者背景:年代は60代が一番多く22.6%。以下70代50代と続く。基礎疾患のある患者は234件、無しが56件。併用薬の有無については、ありが239件、なし44件であった。フォローアップ状況:2回以上のフォローアップが出来たのは105件。1回だけ行えたのは202件。0回は11件であった。理由としては、施設在宅で医師が管理、入院、経過順調であるため不要と判断。などがあった。体調変化(効果):改善あり247件、変化なしが38件、悪化が3件であった。副作用:副作用は下痢・悪心が一番多く、ついでめまい、嘔吐の順であった。副作用について医師に情報提供する事例は2件あった。【考察】フォローアップについては概ねどの患者もご協力頂けており、効果や副作用、経過について多数の患者に聞き取りが行えた。副作用は初期(1回目のフォローアップ)に下痢・悪心を確認し、2回目のフォローで消失を確認することが多かった。軽度な胃腸障害の養生を指導した事例があり、また副作用について医師に情報提供することで服用中止となる事例も確認できた。総じてフォローアップは有益であると考えられる。