第16回日本薬局学会学術総会

Presentation information

一般演題(ポスター)

一般演題(ポスター)Aグループ

Sun. Nov 6, 2022 1:10 PM - 2:00 PM ポスター会場1~3 (4階 405+406/409+410/413+414)

[P-019-A] 服薬情報提供対象患者のかかりつけ薬剤師に対する意識調査

内山 晃利1, 磯山 翔太2, 米谷 彩花3, 松倉 寛治4 (1.(株)育星会 奈良カイセイ薬局, 2.(株)育星会 貝塚カイセイ薬局, 3.(株)育星会 武庫元町カイセイ薬局, 4.(株)育星会 園田カイセイ薬局)


【目的】
服薬フォローアップの義務化が明記されたことで患者への多様なフォローアップがかかりつけ薬局・薬剤師が持つ重要な機能として示された。
患者自身がこういったフォローアップについてどのように考えているのかと疑問に感じ、調査することとした。
【方法】
実際にフォローアップを行った患者へかかりつけ薬剤師に対する意識調査を行った。
2021年1月~12月までに電話フォロー、服薬情報提供をおこなった患者144名を対象に2021年10月~12月までの期間でアンケートを実施し、得られた回答より医療機関への情報提供の希望の有無やかかりつけ薬剤師希望との関連性を探った。
【結果】
医師への報告を希望する割合は、電話フォローを行った患者では約68%、また服薬情報提供を行った患者では約83%であった。
かかりつけ薬剤師の希望は電話フォローを行った患者では約61%、また服薬情報提供を行った患者では約76%であった。
服薬情報提供を希望し、かつかかりつけ薬剤師を希望した割合は約73%、服薬情報提供は希望しないがかかりつけ薬剤師は希望する患者は約53%であり、服薬情報提供の希望とかかりつけ薬剤師の希望との相関はみられなかった。
【考察】
服薬情報提供や電話フォローを実施した患者はかかりつけ薬剤師制度の利用希望が多いのではないかと考えていたが、結果よりかかりつけ薬剤師の必要性について薬剤師と患者の意識が乖離している事が分かった。
かかりつけ薬剤師の役割である「薬の一元的管理」「ポリファーマシーの解消」等が患者に理解されていないと感じたと同時に、かかりつけ薬剤師でなくても同様に対応してくれるものだと患者は感じているのではと考えた。
今後かかりつけ薬剤師を持つメリットをより多くの患者に知ってもらうためにチラシやポスター掲示などで啓蒙し、薬剤師として必要性を感じた患者へのフォローだけでなく、薬局全体として患者1人1人に目を向けてフォローすることが肝要だと再認識した。