第16回日本薬局学会学術総会

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一般演題(ポスター)

一般演題(ポスター)Cグループ

Sun. Nov 6, 2022 3:10 PM - 4:00 PM ポスター会場1~3 (4階 405+406/409+410/413+414)

[P-069-C] なの花薬局名取熊野堂店でのLINEによる服薬期間中フォローアップ・相談の内容や対象患者特性の実態調査

猪股 永法1, 水野 芳宏2 (1.(株)なの花東北 なの花薬局名取熊野堂店, 2.(株)なの花東北 事業部)

【目的】2021年4月よりLINEを用いた服薬期間中フォローアップ(以下、FU)、患者からの相談対応(以下、相談)が実施されている。サービス開始から1年が経過した2022年5月現在、どのような患者層にどのような指導が行われているかは明らかになっていない。そこでFU、相談があった患者の特性と聞き取り内容・指導内容の傾向を調査した。【方法】なの花薬局名取熊野堂店で2021年10月1日~2021年12月31日の期間に記載されたFU(87件)及び相談(5件)に関する薬歴を抽出した。患者の年齢と性別、薬剤師からの指導内容、患者からの返信や相談内容を調査項目として記載内容を分析した。【結果】対象患者は40代女性(13.7%)が最も多く、次いで20代女性(12.8%)、10代男性(10.3%)、10代女性(9.4%)が多かった。70代以上は男女ともに0件だった。
FU(92件)のうち92%は初使用(初処方、変更)の薬剤が処方された患者に対して実施されていた。薬剤師が確認した事項は副作用に関するものが88.5%、体調変化、アドヒアランスに関するものが各40.2%であった。FUに対する患者の返信は副作用(97.7%)、体調変化(39.1%)、服用状況(2.3%)、市販薬との併用(2.3%)、保管状況(1.1%)があり、薬剤師が確認したもの以外の事項も聞き取れた。
相談は当薬局で調剤した薬剤に関するもの(薬効、自己調節の可否、市販薬併用の可否)の他、他の薬局で調剤された薬剤についてや体調不良の初期対応といった受診勧奨につながるものもあった。【考察】FUや相談は40歳代以下の比較的若い世代をメインに機能している。確認事項よりも返信で聞き取れた内容の種類が多いことから、薬剤師からアプローチすることで患者が抱えている問題を引き出せることが示唆されている。また、薬剤の保管状況や服用の仕方、市販薬使用についても患者からの需要がある。さらに市販薬や自己調節についても相談されることから、患者の体調変化があった際のFUも患者の問題解決に貢献できると思われる。