[P-102-C] デバイス毎の吸入評価指導表を用いた患者指導が患者の理解度に与える影響について
【目的】気管支喘息・COPDの治療において、良好なコントロールを保つためには適切な吸入手技を薬剤師が指導する事が大切である。一方で、吸入薬にはDPI、pMDI、SMI製剤などの様々なデバイスがあり、デバイス毎に使用方法や注意すべき点が異なっているため、画一的な吸入指導が難しいという問題があった。我々は吸入指導評価表をデバイス毎に作成し、それを用いた吸入指導を行っている。今回は吸入指導評価表を用いた吸入指導が吸入手技の理解向上に貢献するか、調査を行った。
【方法】2021年2月15日から6月30日の間に来局した患者のうち、1ヶ月以上DPI、pMDI、SMI製剤のいずれかを継続して使用中の患者を対象に、吸入手技の理解の有無を8項目に分けて確認した。確認後、吸入指導評価表に記載されたデバイス毎に詳細に記載された吸入手順に沿って吸入指導を行い、指導結果をお薬手帳に貼付した。次回来局時に再度吸入指導評価表による吸入指導と理解の有無の確認を行った。項目ごとに吸入手技を理解している患者の割合を調査し、吸入指導前後で比較した。検定にはフィッシャーの正確確率検定を用いた。
【結果】吸入指導評価表を用いて吸入指導を実施できた患者は42例であった。吸入手技について理解している患者の割合が半数以下だったものは、(1)吸入時の薬剤の吸い方について(吸入するときはどのように吸っているか)(42.9%)、(2)吸入後の息を止める時間について(吸入直後はどのくらい息を止めているか)(28.6%)の2項目であったが、デバイス毎の吸入指導評価表を用いた吸入指導を行った次の来局時では、それぞれ81.0%、88.1%の患者が理解しており、有意な増加が認められた。(p<0.01)。
【考察】薬局薬剤師が吸入指導を行う際に、患者の吸入デバイス毎に作成された吸入指導評価表を活用することで、患者の吸入手技への理解がより進みやすくなる可能性が示唆された。
【方法】2021年2月15日から6月30日の間に来局した患者のうち、1ヶ月以上DPI、pMDI、SMI製剤のいずれかを継続して使用中の患者を対象に、吸入手技の理解の有無を8項目に分けて確認した。確認後、吸入指導評価表に記載されたデバイス毎に詳細に記載された吸入手順に沿って吸入指導を行い、指導結果をお薬手帳に貼付した。次回来局時に再度吸入指導評価表による吸入指導と理解の有無の確認を行った。項目ごとに吸入手技を理解している患者の割合を調査し、吸入指導前後で比較した。検定にはフィッシャーの正確確率検定を用いた。
【結果】吸入指導評価表を用いて吸入指導を実施できた患者は42例であった。吸入手技について理解している患者の割合が半数以下だったものは、(1)吸入時の薬剤の吸い方について(吸入するときはどのように吸っているか)(42.9%)、(2)吸入後の息を止める時間について(吸入直後はどのくらい息を止めているか)(28.6%)の2項目であったが、デバイス毎の吸入指導評価表を用いた吸入指導を行った次の来局時では、それぞれ81.0%、88.1%の患者が理解しており、有意な増加が認められた。(p<0.01)。
【考察】薬局薬剤師が吸入指導を行う際に、患者の吸入デバイス毎に作成された吸入指導評価表を活用することで、患者の吸入手技への理解がより進みやすくなる可能性が示唆された。