第16回日本薬局学会学術総会

講演情報

一般演題(ポスター)

一般演題(ポスター)Aグループ

2022年11月6日(日) 13:10 〜 14:00 ポスター会場1~3 (4階 405+406/409+410/413+414)

[P-157-A] フットケア指導士と連携した健康イベントの活動報告

樋口 陽子1, 坂井 亮介2, 安田 康貴3 (1.総合メディカル(株)サイトウ薬局 うらわ高砂店, 2.サイトウ薬局 浦和店, 3.総合メディカル(株))

【目的】高齢者にとって、足の巻き爪や白癬菌感染の放置は、歩行に影響を与え、フレイルの引き金にもなることから、適切なフットケアを継続することが求められる。しかし本人での適切なケアは難しく、また皮膚科や糖尿病外来、介護現場等においてフットケア指導士の資格を持つ看護師より施術を受ける機会があるが、その場所も限られている。そこで、皮膚科医の紹介で、薬局内でフットケア指導士の施術を受けられる健康イベントを定期開催することとなった。今回は、参加者にアンケートを行い、フットケアへの認識の変化やイベントの課題等を調査したので報告する。
【方法】2019年5月より月1回、開局時間中に店舗内のスペースを利用しフットケアイベントを開催。フットケア指導士が爪切り等の施術とともに自宅でのセルフケア方法を指導した。2020年5月に参加者に電話アンケートを行い、自宅でのフットケアの状況やイベントに関する意見などを調査した。
【結果】期間中、全13回開催。毎回6名程度が参加した。リピート参加が多く、開始半年後には半数以上がリピート参加者の回もあった。アンケートは21名より回答があり、うち17名について「参加して良かった」との回答を得た。自宅でフットケアを実践していたのは9名、歩行可能な距離が延びた方は6名であった。また、フットケアへの意識が変化したと回答した方は11名、イベント参加継続希望は15名であった。また、薬局内の変化として、フットケア指導士とセルフケア指導内容を共有し、施術後のフォロー、セルフケア用品や靴選びのアドバイス紹介などを実施する事となった。
【考察】本取り組みにより、指導後に全ての方が自宅でセルフケアを実践するのは難しいことが明らかとなった。しかし、参加者の反応は良好で、継続参加者も多いことから、フットケア施術を受ける場を提供し、薬局でもセルフケアを継続指導することの意義は大きいと考察した。