第16回日本薬局学会学術総会

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一般演題(ポスター)

一般演題(ポスター)Aグループ

Sun. Nov 6, 2022 1:10 PM - 2:00 PM ポスター会場1~3 (4階 405+406/409+410/413+414)

[P-160-A] 大学生のセルフメディケーション実践への学習システムの構築

南野 早芸1, 阿部 祐来2, 真嶋 由貴恵2, 川原 淳1 (1.共和メディカル(株)薬局事業部, 2.大阪公立大学 情報学研究科)

【背景】セルフメディケーションは、自発的な健康管理や疾病予防の取り組みを促進することにより、医療費の適正化をもたらすことが期待されている。最近では、手軽に市販の医薬品を購入することができるようになり、セルフメディケーションの重要性が高まっている。そのため、基盤作りとなる高等学校までの薬教育以降も継続する必要がある。薬に対する意識に関係したセルフメディケーションに関する自己決定は、大学生位の年齢で構築されることが示唆されている(高瀬ら,2016)が、大学生の薬教育に関する研究は少なく、健康な大学生の薬の接触頻度や薬の知識に着目した研究は見られない。大学生104名に対する事前調査では,「薬の飲み方は理解しているが、副作用は理解していない」「飲み合わせへの意識が低い」「高等学校までの薬教育が定着していない」ことが示唆された(南野ら,2021)。人生設計において大切な時期を過ごす大学生にとって、適切なセルフメディケーション教育を行う必要性は高く、自らの健康を意識して薬に対する知識を深めることが重要である。【目的】大学生に向けたセルフメディケーション実践への学習システムの構築を目的とする。【方法・開発システムの概要】事前調査に基づいた学習教材を多くの大学生が利用する学習教材の配信ツールとしてLINEを用いて作成した。学習者はLINEに送られてくる教材のリンクをクリックし,薬の飲み方,副作用やサプリメントや食べ物等の飲み合わせなどを学ぶ。教材は講義と確認テスト、ケーススタディと行動選択に関する学習の2部構成であり、YouTubeにアップロードした動画を視聴後Googleフォーム上のラジオボタンを選択する学習を行う。また、画面下部に「教材の復習」を示すアイコンを表示させ,タップすることでいつでも復習ができるようにした。【今後の展望】今後は開発したシステムを利用した大学生からの評価をもとにして、有効性を検証する。