第16回日本薬局学会学術総会

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一般演題(ポスター)

一般演題(ポスター)Aグループ

Sun. Nov 6, 2022 1:10 PM - 2:00 PM ポスター会場1~3 (4階 405+406/409+410/413+414)

[P-193-A] 新型コロナウイルス感染症無料検査事業・活動報告~抗原検査に関して店舗間の比較と地域貢献に向けて~

平山 大揮1, 前田 法晃2 (1.なの花薬局 八戸城下店, 2.なの花薬局 五戸店)

【目的】2022年1月から青森県の依頼で行った新型コロナウイルス感染症無料検査事業について、事業に参加した2店舗の受検者データを比較し、また県内の感染状況と合わせて解析することで、どのように今後の地域貢献に活かせるかを検討したため報告する。
【方法】なの花薬局八戸城下店、五戸店の事業開始日である1月7日から3月31日をデータの収集期間とし、受検申込書より受検者数、性別、年代、居住の市町村、受検目的、予防接種の有無の情報を取得し、店舗間での比較と解析をした。なお、個人が特定可能な情報は収集せず、データ入力の際も個人が特定できる情報は付加していない。
【結果】検査総数は八戸城下店で211名、五戸店96名であった。県より1日当たりの検査数の上限設定などもあり、2店舗とも1月に比べ2月と3月の検査数は少なかった。1月15日には八戸市で事業開始日以降初めてクラスターが報告され、県内陽性者数も1月15日の前後1週間あたりの総数は331名から1162名に増加していた。各期間の検査数も12名から71名と増加した。年代は各店に大きな違いは見られず、9割以上が60歳代以下であった。受検目的は八戸城下店がほぼ一般検査の利用であったが、五戸店では20%がワクチン検査パッケージ(VTP)の利用であった。VTPの利用目的は卒業式等のイベントへの利用が最も多かった。
【考察】1月の受検者数の推移をみると、陽性者数の増加に伴い、受検者数も増えていることから、関連があったと考えられる。2店舗とも60歳代以下の利用率が高いのは、VTPの利用目的から県内外への移動や、仕事などで他者との接触が多い年代の利用者が多かった為と考える。今回一時的な検査上限数の設定に伴い検査数が制限されたが、周辺地域の感染状況に合わせて検査キットの確保等で可能な限り検査を継続して提供できれば、早い時期からの感染拡大防止に寄与でき、保険薬局として地域貢献ができたのではないかと考える。