第24回画像センシングシンポジウム

特別講演

クラウドの進化とメディア理解の発展

6月14日(木)16:00 〜 17:15

講師: 栄藤 稔 氏(大阪大学 教授)

略歴:
2000年、松下電器(パナソニック)からNTTドコモに転じ、モバイルマルチメディア、データマイニング、音声認識、モバイルネットワークに関する技術開発と新規事業立ち上げに従事。 MPEG-4とH.264の標準化、しゃべってコンシェル等のAIサービスの設計に従事。MP-4ファイルフォーマットの生みの親でもある。一方で事業系投資会社の経営にも参加。米国にてDOCOMO Innovations、DOCOMO Capital社長を経て、2016年7月までNTTグループの投資部門であるNTTドコモベンチャーズの社長を兼務。
2017年6月NTTドコモ執行役員を退任し、同年7月より大阪大学先導的学際研究機構教授に着任。AI関連会社の社長を兼務。 1985年広島大院修士了。工学博士(阪大)

講演概要:
2010年以降、深層学習を代表とするAI技術の発展により、画像・音声。自然言語を扱うメディア理解でより広範な実用化が進んでいる。これまではメディア理解の個々のモジュールのプロトタイピングであったが、今後はそれらモジュールが産業プラットフォームに統合されていく流れが加速する。その原動力がクラウドである。クラウドが提供するメディア理解のシステム統合機能とはどういうものか、AIの民主化とはどういうことか議論したい。そのパワーは破壊的だ。
 


画像認識における特徴表現
ーSSII技術マップの再考ー

6月15日(金) 16:00〜17:15

講師: 藤吉 弘亘 氏(中部大学 教授)

略歴:
1992年中部大学卒。1997年に同大より博士号を取得後、2000年まで米カーネギーメロン大学ロボット工学研究所にてポスドク研究員。その後2000年より中部大学に勤務し、現在はロボット理工学科教授。機械学習による画像認識を専門とする。情報処理学会論文誌CVIM優秀論文賞、画像センシングシンポジウム最優秀学術賞 、電子情報通信学会ISS論文賞等受賞。
 
講演概要:
SSII技術マップ(画像認識)は、2014年における画像認識技術の過去の変遷をまとめたものである。現在、画像認識における特徴表現能力は深層学習の進化に伴い大きく進展し、コンピュータビジョンの最終目標であったセマンティックセグメンテーション問題まで乗り越えつつある。本講演では、SSII技術マップをベースに画像認識における特徴表現の進展を再考、検証し、認識の次に解くべき問題と今後の課題を議論する場を提供したい。