2017年秋の大会

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一般セッション

II. 放射線工学と加速器・ビーム科学 » 202-3 中性子源・中性子工学

[3N10-17] 中性子源

2017年9月15日(金) 14:45 〜 16:55 N会場 (N棟 N307講義室)

座長:渡辺 賢一 (名大)

15:15 〜 15:30

[3N12] J-PARC MLF水銀標的からの後方核破砕中性子のスペクトル測定

*松田 洋樹1、明午 伸一郎1、岩元 大樹1 (1. J-PARC/日本原子力研究開発機構)

キーワード:核破砕中性子、J-PARC、BC501A、後方角中性子生成、ビーム損失

JAEAなどが提唱する加速器駆動システム(ADS)は数GeVに加速された陽子を鉛ビスマス融解塩に入射し核破砕中性子によりマイナーアクチニド等の核変換を行う。中性子源からの後方核に放出される中性子の挙動が遮蔽の観点で重要となる。J-PARCの核破砕中性子源(MLF)においても水銀標的上流側のビーム輸送系の機器において放射化が発生しており、この原因の特定はMLFの大強度ビームの安定運転に必要となる。そこでMLFにおいて水銀標的からの入射陽子に対して180度方向に生成する中性子の絶対強度スペクトルをシンチレータ(BC501A)で測定した。測定の結果ビーム損失に起因する中性子生成は無視できるほどに小さく、線源から後方角に生成する中性子による放射化が発生していることがわかった。またPHITSの計算結果との比較を行い、スペクトル形状および強度は実験を再現することがわかった。