2021年秋の大会

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一般セッション

VI. 核融合工学 » 601-2 核融合炉材料工学(炉材料,ブランケット,照射挙動)

[1L01-03] 液体金属と構造材料の共存性

2021年9月8日(水) 10:00 〜 11:00 L会場

座長:片山 一成 (九大)

10:15 〜 10:30

[1L02] 核融合炉液体SnダイバータにおけるFeCrAl-ODS合金の化学的共存性に関する研究

*宮川 幸大1、近藤 正聡1、大野 直子2、笠田 竜太3、Yu Hao3、坂本 寛4、田中 照也5 (1. 東工大、2. 横浜国大、3. 東北大、4. NFD、5. 核融合研)

キーワード:核融合炉、液体ダイバータ―、錫、腐食、材料共存性、FeCrAl-ODS合金

核融合炉の液体錫(Sn)ダイバータ概念において、構造材料との化学的共存性が課題とされている。本研究の目的は、液体金属Sn流動場における数種類のFeCrAl-ODS合金の化学的共存性を明らかにすることである。NF12(Fe-12Cr-6Al), SP10(Fe-15Cr-6Al), SOC6(Fe-16Cr-4Al), SOC4(Fe-16Cr-2Al), RAA-7(Fe-22Mn-7Al), RAA-5(Fe-22Mn-5Al)の短冊状試験片を大気中(1273K)で予備酸化処理を施し、100rpmで攪拌されている773Kの液体Sn中に約1000時間浸漬させて、材料共存性を調べた。浸漬後に、試験片に付着した錫を水酸化ナトリウム溶液を用いて除去し、腐食に伴う試験片の重量減を測定したところ無視できるほど小さい事がわかった。液体Sn流動場における腐食は、予備酸化処理により鋼材表面に形成したアルミナ被膜により抑制できる事が分かった。