15:30 〜 15:45
[1L10] Li4SiO4 -Li2TiO3混合セラミックス試料のトリチウム脱離挙動
キーワード:混合セラミックス、トリチウム挙動、ブランケット
核融合炉ブランケットではリチウムと中性子の反応によってトリチウムの生成を行う。Li4SiO4はリチウム密度が高く、Li2TiO3はトリチウム回収がしやすいことから共に固体増殖材として注目されている。本研究ではこれらの二つの材料の長所を兼ね備えることを期待したLi4SiO4-Li2TiO3混合セラミックス材に注目して、Li4SiO4-Li2TiO3とLi4SiO4-2Li2TiO3のペブル状試料への中性子照射を行った。照射量の影響を評価するため、Li4SiO4-2Li2TiO3については中性子照射量を変えた試料を用意した。これらの試料に対し、室温から1113 Kまで昇温速度を5 – 20 K min-1と変えた際のトリチウム脱離挙動を昇温脱離法にて測定した。脱離挙動の解析から、Li4SiO4-2Li2TiO3の脱離における活性化エネルギーはLi4SiO4-Li2TiO3よりも小さく、トリチウムを放出しやすいことが分かった。また、Li4SiO4-2Li2TiO3の活性化エネルギーはLi2TiO3の活性化エネルギーに近く、拡散過程に律速された放出であると予想された[1]。発表ではLi4SiO4-Li2TiO3比を変えた実験についても併せて報告する。
参考文献
[1] Qilai Zhou et al., J. Nucl. Mater. 522 (2019) 286-293.
参考文献
[1] Qilai Zhou et al., J. Nucl. Mater. 522 (2019) 286-293.