[1L07-14] ブランケット材料

[1L11] 様々な曝露雰囲気におけるLi₂ZrO₃粉末のCO₂吸収特性

*平野 晃大¹、冨浪 洸亮¹、壷井 裕気¹、谷池 晃¹、古山 雄一¹ (1. 神戸大)

キーワード：Li₂ZrO₃、粉末試料、NRBS分析、重量測定、CO₂吸収特性

核融合炉ブランケット候補材料の一つであるLi金属化合物Li₂ZrO₃はトリチウムの生産または増殖の優位性に加えて、熱交換、中性子遮蔽等の役割を持つ。しかし、Li金属化合物は室温で大気中のCO₂を吸収することが知られており、材料表面にLi₂CO₃を形成する。このCO₂を吸収したLi₂ZrO₃をブランケット材料として使用すると、トリチウムの生産効率や材料強度を低下させる可能性がある。このため、Li₂ZrO₃のCO₂吸収特性を詳しく研究することは重要である。そこで作製条件を変化させて作製した低・中密度のLi₂ZrO₃試料及びこれらを粉砕して作製した粉末試料を乾燥CO₂ガス、乾燥空気、大気、湿潤空気にそれぞれ曝露しCO₂吸収特性を調べた。H₂O濃度は乾燥CO₂ガス及び乾燥空気が5000ppm以下、大気が6000から12000ppm、湿潤空気が16000ppm以上である。実験には非ラザフォード後方散乱分光法(NRBS)及び重量測定を用いることで、試料表面近傍及び試料全体におけるCO₂吸収量を評価した。