2022年春の年会

講演情報

一般セッション

II. 放射線工学と加速器・ビーム科学および医学利用 » 203-2 ビーム利用・ビーム計測・ターゲット

[2C05-09] ビーム利用・計測

2022年3月17日(木) 16:00 〜 17:30 C会場

座長:橋本 慎太郎 (JAEA)

16:00 〜 16:15

[2C05] 画像処理技術を用いた小型波長分散型PIXE分析装置の開発

*牛島 康貴1、羽倉 尚人1、渡部 創2 (1. 東京都市大学、2. 国立研究機関法人日本原子力研究開発機構)

キーワード:タンデム加速器、波長分散型、分光結晶、蛍光X線、画像処理

東京都市大学原子力研究所のタンデム加速器にはエネルギー分散型(EDS)のPIXE(荷電粒子励起X 線分光)チャンバが取り付けられている。EDS は波長分散型(WDS)より分析時間が短いが、エネルギー分解能が130eV程度とWDSと比較すると2桁以上劣る。この性能は、一般的な元素分析であれば問題ないが、ピークが重なり、元素の判別が困難なことがある。WDS 分析チャンバは筐体が大きいため、スペースの限られた本学加速器室に設置するには小型化が必要である。従来の方式では分光結晶と検出器との距離を取ることで空間分解能を向上させ、結果的にエネルギー分解能を向上させていたが、小型化すると、距離を取ることが困難となる。そこで、画像処理技法を駆使して距離を十分に取れない限られた空間でもエネルギー分解能が劣化しないこと実験的に実証する。今回は、分析チャンバの設計と製作を行うと共に、どの程度のエネルギー分解能になるかについての検討を行った。