[1B08-12] 分離分析技術

[1B10] マイクロ抽出-液体シンチレーション検出法の開発と高速ウラン分析への適用性検討

*設楽 尚暉¹、塚原 剛彦¹、井戸田 直和¹ (1. 東工大)

キーワード：溶媒抽出、微量分析、マイクロ流体、液体シンチレーション

福島第一原子力発電所廃止措置において、内部被ばくの危険性が極めて高いα核種等廃棄物の性状把握が欠かせない。我々の研究室ではこれまで、マイクロ化学システムを用いてα核種を極微量かつ高速・高効率に分離すると共に、熱レンズ分光やICP-MS等と組み合わせたオンライン計測も実現してきた。しかし、現状では水相側の計測に限られ、分離後の有機相側のオンライン計測が難しいという課題があった。そこで本研究ではウラン抽出の機能とシンチレータの機能両方を有する抽出媒体を作成し、マイクロ流体デバイスを用いたα核種分離技術と組み合わせることで、オンラインで簡便かつ迅速にα核種の分離分析が可能なシステムの構築を目的とした。今回、抽出剤としてHDEHP(Di(2-ethylhexyl)phosphoric acid)を有するウラン抽出可能な液体シンチレータを作成し、ウランの抽出能を評価すると共に液体シンチレーション検出を試み、分析性能を評価したので報告する。