2023年秋の大会

講演情報

一般セッション

VI. 核融合工学 » 601-3 トリチウム工学(燃料回収・精製,計測,同位体効果,安全取扱い)

[1L12-14] 水素同位体挙動

2023年9月6日(水) 15:50 〜 16:40 L会場 (ES総合館3F ES033)

座長:芦川 直子(核融合研)

16:20 〜 16:35

[1L14] 鉛を添加したLi2TiO3-Li4SiO4混合セラミックス材からのトリチウム放出挙動に及ぼす中性子フルエンス依存性

*三福寺 旭1、周 啓来2,1、小林 真3、大矢 恭久1 (1. 静岡大、2. 武漢理工大、3. 核融合研)

キーワード:ブランケット、トリチウム、混合セラミックス

D-T核融合炉では燃料としてトリチウムと重水素を使用するが、自然界にトリチウムはほとんど存在せず、炉内でトリチウムを生成させる必要がある。固体ブランケットのトリチウム放出挙動の解明は,核融合炉を持続的に運転するために必要不可欠となる。本研究では武漢理工大学にて調製された、鉛を添加したLi2TiO3-Li4SiO4試料を京都研究用原子炉(KUR)にて中性子照射を行い、昇温脱離法(TDS)でトリチウム放出挙動、液体シンチレーションで全放出トリチウム放出量を評価し、電子スピン共鳴装置(ESR)にて欠陥種を同定およびその消滅挙動を評価した。TDSの実験結果より、放出された全トリチウム量は、中性子フルエンスが3.96×1016 n・cm-2の試料と比較し、7.92×1016 n・cm-2の試料のほうが二倍以上であった。これは中性子フルエンスが増加した影響と示唆される。発表では、より詳細に中性子照射におけるフルエンス量の違いにより、トリチウム放出挙動がどのように変化するか発表する。