2023年秋の大会

講演情報

一般セッション

V. 核燃料サイクルと材料 » 505-3 原子力施設の廃止措置技術

[2F01-05] 燃料デブリ4

2023年9月7日(木) 09:30 〜 10:50 F会場 (オークマ工学機械工学館2F 講義室)

座長:魚住 浩一(電中研)

10:30 〜 10:45

[2F05] 世界初の同位体分析装置による少量燃料デブリの性状把握分析手法の確立

(5)1F汚染試料の微小領域における同位体組成分析

*吉田 健1、関尾 佳弘1、前田 宏冶1、森田 真人2、坂本 哲夫2、溝上 暢人3、平井 睦3 (1. JAEA、2. 工学院大学、3. 東電HD)

キーワード:燃料デブリ、FIB-TOF-SIMS、同位体分析、組成分析、個別粒子分析、ウラン

福島第一原子力発電所(以下、「1F」という)の廃止措置を着実に遂行するためには、燃料デブリの性状を把握し、技術開発に反映させることが極めて重要である。従来、燃料デブリの性状を把握するための分析法として、SEM-EDSやTEM、ICP-MSを用いて1F汚染試料の分析が実施されてきたが、これらの分析法では構成元素の由来推定や燃料の臨界管理等で重要となる、試料の局所的な同位体組成の情報を取得できないことが課題である。報告者らが研究・開発を進めているFIB-TOF-SIMSでは、固体試料に対して化学的前処理が不要であり、局所的な同位体組成分析が可能であることから、燃料デブリの性状把握における有益な分析手法となることが期待される。本研究では、当該装置での燃料デブリに含まれる可能性の高い元素の検出能力を検証するため、1F汚染試料の微小領域における分析を実施し、測定した微粒子からLi、B、Uの同位体組成イメージングの取得に成功した。