2023年秋の大会

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VI. 核融合工学 » 601-2 核融合炉材料工学(炉材料,ブランケット,照射挙動)

[2L08-12] 核融合炉構造材料1

2023年9月7日(木) 14:45 〜 16:05 L会場 (ES総合館3F ES033)

座長:長谷川 晃(東北大)

15:15 〜 15:30

[2L10] 高エントロピー化した銅酸化物超伝導体薄膜の照射影響

*櫻井 洸太1、大野 直子1、山下 愛智2、山中 慎大2、水口 佳一2、藪内 聖皓3 (1. 横浜国大、2. 東京都立大、3. 京大)

キーワード:ハイエントロピー、超伝導マグネット、照射欠陥

YBa2Cu3O7-δ(YBCO)に代表される銅酸化物超伝導体(REBCO)は核融合マグネットの有力候補だが、他の超伝導体と同様に高速中性子による損傷を受けて特性が劣化する。我々はREBCOの照射耐性を向上させるため、近年高い照射耐性の報告があるハイエントロピー(HE)合金に着目し、この概念をREサイトに適用したHE-REBCOの照射研究に取り組んでいる。今回はSrTiO3基板上に成膜したYBCOと複数種類の元素で置換したREBCO薄膜単結晶試料に、1MeVのHe+イオンを4.36x1015 ions/cm2のフルエンスで室温照射した。照射前後はSQUIDによる磁化測定とTEMによる微細構造解析を行った。元素を3種類以上添加したREBCOでは臨界電流密度の劣化は大きかったが、超伝導転移温度の低下がYBCOと比較して約10 K抑制された。発表当日は特性変化と照射欠陥との関連について議論する。