2023年秋の大会

講演情報

一般セッション

II. 放射線工学と加速器・ビーム科学および医学利用 » 201-1 原子核物理,核データ測定・評価・検証,核反応工学

[2N15-18] 核分裂反応

2023年9月7日(木) 16:10 〜 17:15 N会場 (工学部5号館2F 521)

座長:岩本 信之(JAEA)

16:25 〜 16:40

[2N16] 2中心模型に基づく核分裂の5次元ランジュバン模型の開発

*千葉 敏1,2、Fedir Ivanyuk3、藤尾 和樹1、石塚 知香子1、片渕 竜也1 (1. 東工大、2. NAT 、3. キエフ原子核研究所)

キーワード:核データ、核分裂、5次元ランジュバン模型、2中心模型

東工大では様々なモデルに基づいて核分裂の研究を行っているが、その中でも2中心模型に基づく4次元ランジュバン模型はアクチノイド領域核分裂の質量数分布と分裂片の全運動エネルギー(TKE)の示す系統性と特異性の発現する理由、TKEが複合核の励起エネルギーとともに減少する理由の解明や超重原子核領域における超非対称性モード発現の予測などに大きな成功を収めてきた。しかし、これまでの計算では原子核の形状を表すのに採用した2中心模型のネックパラメータεを固定して用いており、原子力で重要な低励起エネルギーでの質量数分布を定量的に再現するには二つのεパラメータの結果を重畳する必要があるなどの問題が認識されてきた。そもそも2中心模型では原子核の形状を定義するために5個の形状パラメータが必要であるため、本研究ではランジュバン模型を5次元に拡張した計算手法を開発した。本講演ではその手法及び結果を示す