2023年春の年会

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VI. 核融合工学 » 601-2 核融合炉材料工学(炉材料,ブランケット,照射挙動)

[1A01-06] 液体金属・機能性材料

2023年3月13日(月) 10:15 〜 11:55 A会場 (11号館1F 1101)

座長:大塚 哲平(近大)

10:15 〜 10:30

[1A01] FeCrAl-ODS合金の保護性酸化被膜形成挙動と密着強度に関する研究

*北村 嘉規1、大野 直子2、菱沼 良光3、近藤 正聡1 (1. 東工大、2. 横浜国大、3. 核融合研)

キーワード:酸化被膜、FeCrAl合金、マイクロスクラッチ試験、密着強度

核融合炉等のエネルギープラントでは液体金属の利用が検討されているが、構造材料との共存性が課題として挙げられる。FeCrAl合金は1273K付近で予備酸化処理を行うことで保護性のα-Al2O3被膜を形成するため、液体金属との化学的共存性が向上することが明らかにされてきた。 α-Al2O3被膜の膜厚などの性質は、予備酸化処理温度・時間によって変化するため、最適な予備酸化処理条件を決定する必要がある。本研究では、1273-1373KにおいてFeCrAl合金・FeCrAl-ODS合金を予備酸化処理し、表面に形成する保護性のα-Al2O3被膜の挙動を調べた。 マイクロスクラッチ試験によりα-Al2O3被膜の密着強度を評価し、STEM/EDS分析により被膜の破壊モードや微細組織を明らかにした。 ODS合金では添加されている活性元素(Ti, Y, Zr)がα-Al2O3被膜の粒界に沿って偏析しており、膜が成長する上で酸素の拡散経路として機能したと考えられる。