2023年春の年会

講演情報

一般セッション

II. 放射線工学と加速器・ビーム科学および医学利用 » 202-2 放射線物理,放射線計測

[2D01-07] 検出器開発

2023年3月14日(火) 10:00 〜 11:55 D会場 (12号館2F 1222)

座長:金 政浩(九大)

11:00 〜 11:15

[2D05] ビーム中性子源を用いた熱外中性子測定用スペクトロメータの妥当性検証

*藤原 悠1、玉置 真悟1、日下 祐江1、佐藤 文信1、村田 勲1 (1. 大阪大学大学院)

キーワード:放射線治療、ホウ素中性子補足療法、中性子計測、ビーム整形アセンブリ

我々は、熱外中性子領域のエネルギースペクトル測定を目的とした新しいスペクトロメータの開発を進めている。熱外中性子はホウ素中性子捕捉療法(BNCT)に用いられ、エネルギースペクトルは患者の被ばく線量など治療効果の評価に必要な情報である。しかし、それを正確に測定する方法は存在しない。我々は内部にヘリウムを導入した位置敏感型比例計数管を用いた新しい測定手法を開発した。これは熱外中性子とヘリウムの反応位置情報を測定し、それをもとにエネルギースペクトルの推定を行うものである。先行研究でこの手法の検証が行われてきたが、シミュレーション値と実測値の間に乖離があり、有効性の実証には至らなかった。私はこの乖離の原因が検出装置の側面から入射する中性子にあると考えた。そこで、ビーム型の中性子源を作成することで有効性が証明できると考え、ビーム整形アセンブリ(BSA)の検討、特にコリメータの設計・製作を行った。