2023年春の年会

講演情報

一般セッション

IV. 原子力プラント技術 » 401-2 原子炉の運転管理と点検保守

[3C06-10] 原子炉の運転管理と点検保守

2023年3月15日(水) 14:45 〜 16:10 C会場 (11号館2F 1106)

座長:藤原 斉二(東芝ESS)

15:30 〜 15:45

[3C09] もんじゅ燃料体取出し作業の総括

(4)燃料体取出し作業の評価

*工藤 淳貴1、浜野 知治1、塩田 裕揮1、津野 大海1 (1. 国立研究開発法人日本原子力研究開発機構)

キーワード:高速炉、燃料取扱い、ナトリウム

もんじゅの燃料取扱設備はバウンダリを形成した状態でナトリウム中の燃料体を遠隔操作で取扱うといった特徴を有する。他方、機器の動作や状態を直接目視で確認できない。例えば、第1キャンペーンの燃料体の処理作業では、燃料出入機本体Aの爪開閉トルクが増加し、警報発報に至る事象が頻発した。爪開閉トルクの増加原因について調査した結果、燃料洗浄設備の系統配管の一部に僅かな水分が残留していたため、爪の摺動機構にナトリウム化合物が形成されたためと判明した。本事象については、湿分管理を徹底するよう設備改造するとともに監視やその基準を見直し対処した。ナトリウム冷却炉の燃料取扱設備はユニークなものであり、将来炉においても原理や設計の考え方が変わるものではない。今般の燃料体取出し作業を通じ将来炉に繋がる様々な知見が得られた。