[2M01-04] 溶融塩炉

[2M03] 燃料組成の調整による可変スペクトル溶融塩炉の研究

(2) 分子動力学法を用いたLiF-BeF₂-ZrF₄-UF₄混合溶融塩の密度評価

*宍戸 博紀¹、橋爪 秀利¹、相澤 直人¹ (1. 東北大)

キーワード：溶融塩炉、フッ化物溶融塩、古典分子動力学、分極可能イオンモデル

本研究にて提案する可変スペクトル溶融塩炉においては、燃料塩候補として手始めにLiF-UF₄、LiF-BeF₂-UF₄、LiF-ZrF₄-UF₄、LiF-BeF₂-ZrF₄-UF₄等を検討している。可変スペクトルコンセプトの成立性を評価するため、これら各系における様々な組成比に対して中性子輸送解析を行う必要があり、そのためには各系での密度値が必要である。しかしながら、これら多岐にわたる組成の溶融塩について、報告されている密度値は極めて限定的である。従来、溶融ハロゲン化物中のイオン間に働く相互作用として分極可能イオンモデルの開発が進められており、当該モデルを用いた古典分子動力学計算により数多くの溶融塩についてその物理化学的特性を予測可能であることが確認されている。以上から、本研究では分極可能イオンモデルに基づいた分子動力学計算により、LiF、BeF₂、ZrF₄、UF₄を含む混合系溶融塩に対する密度評価を実施する。