[3G10-15] 核融合炉内機器

[3G12] タングステン中の水素同位体滞留挙動へ及ぼすガンマ線照射効果

*吉田 旭¹、ビルデ マーカス²、毛 偉²、ド ユイ ヒム¹、上田 良夫³、近田 拓未¹ (1. 静岡大、2. 東大、3. 阪大)

キーワード：トリチウム、タングステン、滞留、照射、ガンマ線

核融合炉プラズマ対向壁において、壁材料への水素同位体の滞留は燃料効率と安全性の観点から精密な予測と評価が必要不可欠である。対向壁は高エネルギーの中性子とガンマ線の照射環境にあり、放射線照射による材料の構造変化が起こることで、水素同位体の安定な捕捉サイトとなり、水素同位体の滞留量が増加することが懸念されている。近年の機能性セラミックス被覆の研究において、室温でのガンマ線照射により被覆中の水素同位体が拡散・脱離し、滞留量が減少することが見出されたことから、ガンマ線照射は水素同位体の除去技術として有望と考えられる。そこで本発表では、プラズマ対向壁の候補材料であるタングステンに対して水素同位体導入後にガンマ線照射を行い、水素同位体濃度を測定することを通して、水素同位体滞留挙動に対するガンマ線照射効果について報告する。