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[75] 中国都江堰・四川汶川大地震復興における緑地計画と農村部における林盤の保全・再生に関する研究
キーワード:林盤、グリーン・インフラストラクチャー、緑地計画、震災復興計画、社会的共通資本
本研究は、2008年5月に発生した四川汶川大地震における都江堰市の復興緑地計画の考え方と10年間の復興のプロセスを検証し、巨大災害の復興における自然環境を生かした社会的共通資本(グリーン・インフラストラクチャー)の特質を明らかにしたものである。第一に復興の目標は、2300年の歴史を有する古代水利工により網の目のように発達した水路網を基盤として、世界遺産生態都市の再構築をめざしたものであり、生態系の回廊が創り出された。農村地域の再生は途上であるが、文化的景観として、継承されてきた「林盤」の保全・再生が大きな課題となっており、本研究では、詳細なフィールド調査に基づく、データベースを作成し、現地調査を踏まえて、林盤の構造と特色を明らかにし、これを踏まえて、保全・再生に向けた基本的視座の提示を行った。