2020年度全国大会(第55回論文発表会)

講演情報

都市計画論文

講演番号[151]-[156]

2020年11月8日(日) 13:00 〜 15:00 第V会場

司会:福島 秀哉(東京大学大学院)、藤賀 雅人(工学院大学)

13:40 〜 14:00

[153] 福岡市天神地区における近現代商業空間の展開と変容に関する研究

○橋口 拓1、伊藤 裕久2、石榑 督和2 (1. 九州旅客鉄道株式会社、2. 東京理科大学工学部建築学科)

キーワード:天神、市場・商業空間、新天町商店街、柳橋連合市場、三角市場

現在の福岡市中心部は、福岡部と博多部の2つから構成される。前者は那珂川を境に西側にある武士の町で、後者は那珂川の東側にある商人の町である。1945年の空襲で破壊された天神地区は現在、商業施設が高度に集積した九州最大の繁華街であるが、かつての天神地区は福岡城下町の場末で、商業の中心地は中世から続く博多であった。本稿では、戦前戦後の福岡市中心部を構成した中小規模の市場・商業空間に着目し、戦後それらの空間がどのように変容したのかを明らかにする。そこで本稿では、多くの市場・商業空間の中で、罹災した博多部の商人が福岡部で商店街を再興した「新天町商店街」、戦時体制下に空き店舗になった場所に商人が入居した「柳橋連合市場」、復興計画で変容する闇市として「三角市場」に着目する。これらの市場・商業空間は天神地区の発展に重要な役割を果たした。