2022年度全国大会(第57回論文発表会)

講演情報

都市計画論文

講演番号[79]-[85]

2022年12月3日(土) 09:40 〜 12:10 第VII会場 (11号館 AL3)

司会:沼田 麻美子(東京工業大学)、林 和眞(東京都市大学)

10:20 〜 10:40

[81] 全国の居住誘導区域内における生活サービス施設への徒歩アクセス性と人口密度ならびに災害危険性との関連分析

○藤森 蓮1、松中 亮治1、大庭 哲治1、田中 皓介1 (1. 京都大学大学院工学研究科)

キーワード:居住誘導区域、生活サービス施設、徒歩アクセス性、人口密度、災害危険性

居住誘導区域内における生活サービス施設への徒歩アクセス性に着目し,自治体単位で比較したところ,居住誘導区域内の人口密度が大きい自治体ほど徒歩アクセス性が高いことを明らかにした.特に,人口密度が低い自治体では,居住誘導区域内において医療機関や金融機関への徒歩アクセス性は高い一方,コンビニやスーパーなどの購買機能を持つ施設への徒歩アクセス性は低いことを示した.次に,500mメッシュ単位で生活サービス施設への徒歩アクセス性を算出し,人口密度との関連を分析したところ,メッシュ人口密度が高いほど生活サービス施設への徒歩アクセス性が高い傾向があることを明らかにした.しかし,居住誘導区域内の人口密度が高い自治体でも,人口が集約していない場所では生活サービス施設への徒歩アクセス性が低い傾向にあることを示した.また,メッシュ人口密度が同程度のメッシュにおいて,生活サービス施設への徒歩アクセス性が高いほど土砂災害の危険性が低い傾向が見られることを示した.一方,生活サービス施設への徒歩アクセス性が高いほど洪水災害の危険性は高く,居住誘導区域内の人口密度が高い自治体ほどその傾向が強まることを明らかにした.