2022年度全国大会(第57回論文発表会)

講演情報

都市計画論文

講演番号[95]-[100]

2022年12月4日(日) 09:20 〜 11:50 第I会場 (9号館 911教室)

司会:椎野 亜紀夫(札幌市立大学)、阿久井 康平(大阪公立大学)、木村 優介(京都大学)

10:50 〜 11:10

[98] 街中交通としての鉄道の線路脇空間における対鉄道行動の実態

-江ノ島電鉄線を対象として

○應武 遥香1、中島 直人2、永野 真義2、宮城 俊作2 (1. 東日本旅客鉄道株式会社、2. 東京大学大学院工学系研究科都市工学専攻)

キーワード:鉄道、線路脇空間、生活景、歴史的風致、親鉄性

本研究では江ノ島電鉄線沿線地域を対象に、生活景形成と安全確保の両立を念頭に、鉄道の線路脇空間における観光客・非観光客の行動の実態を、その背景にある意識や行動の場の特徴も含めて、ヒアリング調査や現地観察調査を基に考察した。
その結果、線路脇空間での行動の種類・行動目的・安全意識と、これらの行為が場の特徴を読み解いて行われており、対象者の意識の違いが行動に表れていることが明らかになった。鉄道の景観的・利便的価値を享受する「享受」と享受の質を高める・新たな価値を提供する「提供」、対鉄道行動時の安全を確保して享受・提供機能の発揮を維持する「維持」の機能が働き、生活景形成につながっていると考えられる。