日本認知心理学会第15回大会

講演情報

口頭講演

知覚・感性

[O1] 口頭1 《知覚・感性1》

2017年6月3日(土) 10:00 〜 11:30 口頭発表会場1 (516教室)

座長:小川 洋和(関西学院大学文学部総合心理科学科心理科学専修)、新国 佳祐(東北大学大学院情報科学研究科)

10:45 〜 11:00

[O1-04] 偽り表情認識への空間周波数情報の役割:表情分類課題による検討

*木原 健1、武田 裕司1 (1. 産業技術総合研究所 情報・人間工学領域)

キーワード:偽りの表情、空間周波数情報、表情分類課題

我々は、怒りを隠した作り笑いなど、本当の感情とは異なる偽りの表情を認識できる。表情認識には空間周波数情報が重要であることから、それが偽り表情の認識に関与している可能性がある。これを検討した先行研究では、低・高空間周波数(LSF・HSF)情報で構成された顔画像を変化させて教示された表情を作成する課題をおこない、偽りの笑顔はLSFとHSFで笑顔の強度が異なることを示した。この結果が課題に依存しないことを確認するため、本研究では、LSFとHSFの表情強度がランダムに組み合わされた表情を、本当の笑顔、本当の怒り顔、怒りを偽った笑顔、笑いを偽った怒り顔の4種類に分類する課題を実施した。その結果、LSFとHSFの笑顔の強度が異なる表情は偽りの笑顔と分類されやすいことが示された。これは、表情作成課題の結果と一致する。したがって、我々はLSFとHSFの表情の違いから偽りの笑顔を認識していると考えられる。

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