日本認知心理学会第15回大会

講演情報

ポスター講演

ポスター発表: 知覚・感性, 人格・臨床, その他

[P2] ポスター2 《知覚・感性, 人格・臨床, その他》

2017年6月3日(土) 10:00 〜 12:00 ポスター会場2 (522教室)

[P2-22] 大学生の強迫傾向における認知処理と事象関連電位の関係

*今井 章1、小澤 綾子2 (1. 信州大学学術研究院人文科学系、2. 信州大学人文学部)

キーワード:強迫傾向、事象関連電位、大学生

健常大学生を強迫傾向高・低群(各10名)に分け,go/no-go課題遂行中の反応時間とエラー率,および事象関連電位(ERP)をセッション前・後半で比較した。その結果,反応時間は高群で低群よりも遅延する傾向がみられたが,エラー数は群間に有意差が認められなかった。ERPのP2,P3,およびN450成分の振幅の結果では,go刺激に対するN450振幅は高群のセッション後半において前頭部(Fz)と中心部(Cz)で増大したが,no-go刺激に対しては群やセッションの効果は有意ではなかった。潜時の検討では,低群の後半セッションでgo刺激に対してFzとCzでP2が速化し,高群の後半でno-go刺激に対して頭頂部(Pz)でP2が速化していた。P3では高群の後半でno-go刺激に対して遅延していた。脅迫傾向の高低の違いは,反応時間とP2成分の潜時およびN450成分の振幅に生ずることが示唆される。

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