[PA059] 夫婦のワーク・ライフ・バランスと家族
ライフステージと夫婦関係,家族成員のストレス,家族機能への影響
キーワード:ワーク・ライフ・バランス, ライフステージ, 家族
【問題と目的】
夫婦のWLBが妊婦・幼児・児童・中学生・高校生・大学生の各ライフステージにおいて,家族に及ぼす影響について検討を加える。
【方 法】
調査対象:愛知県と関東(埼玉・千葉・東京)の共働き家庭1,472世帯(妊婦121,幼児153,児童280,中学生482,高校生236,大学生200世帯)。調査用紙:母(妻)用1:①夫・妻の職業,②家族構成,③子どもの年齢と性別。2:妻のWLB[尾形(2009)]。3:夫婦関係[諸井(1996)]。4:ストレス[清水・今栄(1981)]。父(夫)用1:家族機能[渡辺(1989)]。2:他は母用の2~4と同じ。子ども用1:ストレス[両親と同じものであり小学生までは母親が回答]。3種類の質問紙を同封したものを協力機関に配布し郵送法で回収した。
【結果と考察】
質問紙はライフステージを合わせ夫と妻別々に因子分析(主因子法,promax回転)を実施し,WLBに関し夫婦共に①妻(夫)・家族との交流②仕事関与③余暇時間の活用④近隣への関与,の4因子抽出した。夫と妻の因子得点をZ得点に換算し階層的クラスタ分析(Ward法)を行い,Ⅰ:「妻高活動型」,Ⅱ:「夫婦家庭中心型」,Ⅲ:「夫婦バランス型」,Ⅳ:「夫仕事・妻低活動型」の4クラスタを抽出した。また,夫婦関係とストレスでは「一体感」「コミュケーション」「相手への要望」,そして「とらわれ思考」「不安感」「緊張感」の各因子を抽出した。家族機能は「結合性」「表現性」「権威的」「民主的」の4機能を使用した。ライフステージごとに4クラスタを独立変数,他を従属変数とする一元配置分散分析を行った。
その結果,夫婦関係では全般的に「夫仕事・妻低活動型」が他のクラスタよりも「一体感」「コミュニ―ケション」が夫婦共に低かった。妻の「相手への要望」では幼児・児童・高校生で「妻高活動型」が「夫仕事・妻低活動型」よりも高かった。また,ストレスの「不安感」は妻の場合に児童以降,子どもでは幼児・児童において「夫仕事・妻低活動型」が他のクラスタよりも高かった。さらに,家族機能に関しては「夫仕事・妻低活動型」において「結合性」「表現性」「民主的」などの健全な機能が全般的に低いことが示された。
夫婦のWLBが妊婦・幼児・児童・中学生・高校生・大学生の各ライフステージにおいて,家族に及ぼす影響について検討を加える。
【方 法】
調査対象:愛知県と関東(埼玉・千葉・東京)の共働き家庭1,472世帯(妊婦121,幼児153,児童280,中学生482,高校生236,大学生200世帯)。調査用紙:母(妻)用1:①夫・妻の職業,②家族構成,③子どもの年齢と性別。2:妻のWLB[尾形(2009)]。3:夫婦関係[諸井(1996)]。4:ストレス[清水・今栄(1981)]。父(夫)用1:家族機能[渡辺(1989)]。2:他は母用の2~4と同じ。子ども用1:ストレス[両親と同じものであり小学生までは母親が回答]。3種類の質問紙を同封したものを協力機関に配布し郵送法で回収した。
【結果と考察】
質問紙はライフステージを合わせ夫と妻別々に因子分析(主因子法,promax回転)を実施し,WLBに関し夫婦共に①妻(夫)・家族との交流②仕事関与③余暇時間の活用④近隣への関与,の4因子抽出した。夫と妻の因子得点をZ得点に換算し階層的クラスタ分析(Ward法)を行い,Ⅰ:「妻高活動型」,Ⅱ:「夫婦家庭中心型」,Ⅲ:「夫婦バランス型」,Ⅳ:「夫仕事・妻低活動型」の4クラスタを抽出した。また,夫婦関係とストレスでは「一体感」「コミュケーション」「相手への要望」,そして「とらわれ思考」「不安感」「緊張感」の各因子を抽出した。家族機能は「結合性」「表現性」「権威的」「民主的」の4機能を使用した。ライフステージごとに4クラスタを独立変数,他を従属変数とする一元配置分散分析を行った。
その結果,夫婦関係では全般的に「夫仕事・妻低活動型」が他のクラスタよりも「一体感」「コミュニ―ケション」が夫婦共に低かった。妻の「相手への要望」では幼児・児童・高校生で「妻高活動型」が「夫仕事・妻低活動型」よりも高かった。また,ストレスの「不安感」は妻の場合に児童以降,子どもでは幼児・児童において「夫仕事・妻低活動型」が他のクラスタよりも高かった。さらに,家族機能に関しては「夫仕事・妻低活動型」において「結合性」「表現性」「民主的」などの健全な機能が全般的に低いことが示された。