[PB29] 算数の授業における効果的なICT活用に関する研究
小学校4年生「立方体の展開図」の授業を通して
Keywords:算数, ICT, 展開図
はじめに
学校現場にICT機器が導入され始めてから10年以上が経過した。様々な機器が導入されるとともに多様な使用方法が実施されている。一方で,効果的な活用方法は今後さらに研究されるべき部分である。
本研究においては,小学校算数科の授業において,効果的なICT活用とはどのような機器をどのような場面で使用することなのかということについての分析を試みた。
目 的
本研究は,小学校算数科の授業において,授業内容のどのような部分でICT活用が効果的であるのかを分析し,学校現場で活用できる結果を導き出すことを目的とする。
方 法
小学校4年生における算数科の教材として「立方体の展開図」の模擬授業を2回行い,授業者と児童役とによるICT機器の「どのような機器」を「どの部分」で「どのくらいの時間」を分析する。
大学院生と学部生による学習指導案の作成と模擬授業,授業後検討会を2回行った。指導計画は,全2回で1/2時は,立方体の構成と展開図である。本研究においては,2/2時であり,授業概要は,次の通りである。
(1)前時の復習(5分)
立方体の構成と展開図について復習する
(2)本時の学習(35分)
「立方体の展開図をたくさん考えよう」
①展開図はいくつあるか
②展開図を作る
③立法体になる展開図とならない展開図
④なる展開図の特徴と型分け
(3)まとめ(5分)
本時でわかったことをまとめる
結 果
(1) どのようなICT機器を使うか
事前協議において,タブレット,デジタルカメラ,ビデオカメラ,OHCなど数種類の機器を試行した結果,現在,学校現場で最も活用されているOHC+大型テレビ(プロジェクタ)の組み合わせが最も多用できるとの結論に至り,OHC+大型テレビを用いた。
(2) 授業のどの部分で使用するか
今回の模擬授業では,(1)復習1回(2)本時2回(3)まとめ1回の計4回の使用を行った。その内容分析は次の通りである。
(3) どのくらいの時間使用するか
今回の模擬授業では,最初の3回の間隔が約10分,最後の1回が約20分の間隔であった。トータルの時間は,8.5分であり,授業時間45分に対して,約18.9%であった。
考 察
(1) 使用内容については,補足や理解補助であり,検討協議においても教員の手元が拡大して見られることで効果は大きいという結論となった。
(2) 35分付近での確認においてOHCを使用していない部分は使用すべきであり,10分に1回程度2~3分の使用が基準ではないかという議論となった。
学校現場にICT機器が導入され始めてから10年以上が経過した。様々な機器が導入されるとともに多様な使用方法が実施されている。一方で,効果的な活用方法は今後さらに研究されるべき部分である。
本研究においては,小学校算数科の授業において,効果的なICT活用とはどのような機器をどのような場面で使用することなのかということについての分析を試みた。
目 的
本研究は,小学校算数科の授業において,授業内容のどのような部分でICT活用が効果的であるのかを分析し,学校現場で活用できる結果を導き出すことを目的とする。
方 法
小学校4年生における算数科の教材として「立方体の展開図」の模擬授業を2回行い,授業者と児童役とによるICT機器の「どのような機器」を「どの部分」で「どのくらいの時間」を分析する。
大学院生と学部生による学習指導案の作成と模擬授業,授業後検討会を2回行った。指導計画は,全2回で1/2時は,立方体の構成と展開図である。本研究においては,2/2時であり,授業概要は,次の通りである。
(1)前時の復習(5分)
立方体の構成と展開図について復習する
(2)本時の学習(35分)
「立方体の展開図をたくさん考えよう」
①展開図はいくつあるか
②展開図を作る
③立法体になる展開図とならない展開図
④なる展開図の特徴と型分け
(3)まとめ(5分)
本時でわかったことをまとめる
結 果
(1) どのようなICT機器を使うか
事前協議において,タブレット,デジタルカメラ,ビデオカメラ,OHCなど数種類の機器を試行した結果,現在,学校現場で最も活用されているOHC+大型テレビ(プロジェクタ)の組み合わせが最も多用できるとの結論に至り,OHC+大型テレビを用いた。
(2) 授業のどの部分で使用するか
今回の模擬授業では,(1)復習1回(2)本時2回(3)まとめ1回の計4回の使用を行った。その内容分析は次の通りである。
(3) どのくらいの時間使用するか
今回の模擬授業では,最初の3回の間隔が約10分,最後の1回が約20分の間隔であった。トータルの時間は,8.5分であり,授業時間45分に対して,約18.9%であった。
考 察
(1) 使用内容については,補足や理解補助であり,検討協議においても教員の手元が拡大して見られることで効果は大きいという結論となった。
(2) 35分付近での確認においてOHCを使用していない部分は使用すべきであり,10分に1回程度2~3分の使用が基準ではないかという議論となった。