[P125] 学部生対象の職業倫理教育の実践的検討(1)
心理専門職をめざす授業
キーワード:大学生、心理専門職、職業倫理
公認心理師をめざす学部の授業の一環として,学部2年生31名を対象に,3回の職業倫理教育の授業を実施した。授業内容と形式は,1)心理学を学ぶ者の倫理とモラル:ウソをつかない(研究倫理:欺瞞・ねつ造・剽窃),ルールを守る(遅刻・無断欠席・事前報告),共感性と学習態度(親切,向学心),2)心理応用場面でのモラルジレンマの解決:臨床倫理の4分割法,自己決定(自律性尊重)と周囲の状況(効用と公正),医療的適応(仁恵と無危害)とQOL(幸福追求),3)倫理と法律:守秘義務違反,過失と故意,医療法・医師法・保助看法・公認心理師法と倫理であった。授業後に,職業規範,倫理的態度,倫理的行動実践について振り返り調査を実施し分析した。その結果,職業的規範については,ほぼ満点に近く身に着けたものの,その基になる,倫理的態度や実際の行動につながるところまでは至っていないことが示された。